現在ポルトガル北部の小さな街、アゲダ。
我々がこの街を訪れた理由は、
毎年夏に行われるアンブレラ・スカイ・プロジェクト(傘のアーケード)を観るためだ。
前編ではその傘のアーケードを見学し、そのフォトジェニックな風景を存分に楽しんだ。
その後家へ戻ると、
民泊ホストのリナさんが郊外の観光地であるコスタノバとアヴェイロへ車で連れて行ってくれるという。
もちろん、断る理由はない。
▼前回の記事(世界一周74日目★前編)
14時45分ごろ。
まず向かったのはリゾート地であるコスタノバ。
アゲダから車でハイウェイをぶっ飛ばして30分弱。
なぜかこの辺は空の色がすごく綺麗に感じた。
なぜこんなストライプデザインの家が立ち並んでいるのか?
ここは昔漁師の町だったらしく、この家たちも元々は漁師たちの家。
そして、この地域によく発生する霧の中でも自分の家がすぐにわかるように、
あえてカラフルで目立つデザインにしているのだとか。
それがこれらの家々がカラフルでストライプデザインになっている理由だ。
ただカラフルに色を塗るだけではなく、ストライプデザインにしているところがおしゃれだ。
コスタノバの街は川沿いと家の前を歩いただけで、さっと次の目的地であるアヴェイロへと向かった。
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コスタノバからアヴェイロまでは、
これまたハイウェイをぶっ飛ばして10分ほどだったか。
16時ごろアヴェイロ着。
ポルトガルのヴェネチア(リトルヴェネチア)と呼ばれるように、
確かに運河を10人以上乗りのゴンドラが行き来している。
ここのゴンドラの船頭ガイドに、リナさんのお気に入りの人がいるという。
その人がツアーから帰ってくるまで近くのカフェでコーヒーとアヴェイロ名物のお菓子をいただいて待つことに。
Ovos Moles(オヴォシュ・モーレシュ)というこのアヴェイロ名物の甘いお菓子。
最中のような外生地に中身は卵の黄身で作ったあんのようなものがギッシリと詰まっている。
最中のような食感だけど、味は最中とはまた違う。
卵黄で作っているためか独特な味がして美味しかった。
20分ほど経ち、そのお気に入り船頭ガイドが戻ってきたのでその人の船に乗り込む。
チケット売り場にはそこそこ人が並んでいたのに、我々はそれをスルーして1番で船に乗り込むことができた。
たぶんリナさんの力だろう。
この人、なかなか顔が広い。
チケットも買わずに船に乗り込んでしまった我々は少し動揺したが、
”まぁいいだろう”と思いそのままツアーに参加した。
ちなみに、
写真右の赤い服を着た青年がリナさんのお気に入りガイドのアンドレだ。
ゴンドラツアーは所要時間約4、50分ほどはあっただろうか。
意外と長めのゴンドラクルーズだった。
ゴンドラには10数人が乗り込み、我々日本人、リナさんポルトガル人、それ以外はみんなフランス人だった。
なんでも、ポルトガルにはフランス人観光客が多いのらしい。
確かに街を歩いている時だったりホステルだったりで、フランス人をよく見かける。
フランス人と並んで多いのはスペイン人観光客らしいが、
ポルトガル語とスペイン語は似て私には聞き分けができないので、
どれがスペイン人なのか区別ができないのが正直なところである。
ツアーはゴンドラを操縦する人とガイドをする人の二手に役割分担されていた。
リナさんお気に入りのアンドレはもちろんガイドをする方。
彼がものすごく陽気で面白いガイドをしてくれる。
しかもアンドレはポルトガル語だけではなくフランス語、英語も堪能で、
基本的には大多数のフランス人に向けてフランス語でガイドをする。
その後我々に対して英語で言い直してくれるというスタイルでツアーは進行されていった。
フランス語は理解できないが、彼の喋り方、ジェスチャー、フランス人たちの反応、その場の雰囲気などあらゆる要素が面白かった。
リナさんに聞くとアンドレはまだ大学生で、このゴンドラツアーガイドは夏休みのアルバイト的な感じなのらしい。
本当に、海外の若者たちの複数言語に長けている様子は羨ましいったりゃありゃしない。
と同時に、どこか劣等感や危機感のようなものを感じる。
リナさん曰くポルトガル語、スペイン語、イタリア語はすごく似ていて、
その3言語ならばなんとなくで会話が成立してしまうのだという。
それらほどではないが、フランス語も似たようなところがあるのらしい。
言語の類似性というのは語学を身につける上でかなり有利なことなので、その点はただ単に羨ましい。
しかし逆に、
日本語という他に類を見ない独特な言語にもっと誇りを持つべきなのかもしれない。
と考えてみたりもする。
ツアーが終了してゴンドラを降りたところでお金を払う場面になった。
それはそうだよな。
”無料なのでは。。”、と少し期待してしまった自分が恥ずかしい。
しかし料金は1人5ユーロ(約575円)。
たぶん普通に参加するより安くなっているかも。
しかもそこもリナさんが出そうとしてくれる。
さすがにそれは出しますとお金をわたすも、
『あとでお菓子を買ってくれればいい。』と言われこの場はリナさんの勘定になってしまった。
言われた通りすぐそばの売店で先ほどのオヴォシュ・モーレシュを一箱を5ユーロ(約575円)で買った。
それを食べ歩きながら、駐車場へ戻りまたハイウェイをぶっ飛ばし家まで帰った。
行きもそうだったが、リナさんの運転には力強さがあった。
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家に着くと、皆結構疲れていた。
我々は少し部屋で休憩し、20時前くらいに近くのスーパーへ晩御飯の食材を買いに行った。
最近はこのメニューしか食べていない。
ベーコンとトマトのペペロンチーノだ。
相方はそうでもなさそうだったが、私はさすがに少しこのメニューに飽きてきた。
リナさんの晩御飯も少し分けてもらい、お腹いっぱいの晩御飯となった。
猫も食事タイム。
晩御飯の後は、お茶好きのリナさんに相方が日本から持参していた昆布茶を振舞うことに。
正直、私は昆布茶がそこまで好きではない。
『たぶん好き嫌いが分かれると思う』とちゃんと前置きをしてリナさんに昆布茶を出した。
昆布茶を一口飲んだリナさんは、
外国人が初めて納豆を美味しいものだと思って食べた時のような反応だった。
つまりはお口に合わなかった模様。
『これはお茶じゃない、スープよ!この中にチキンでも入れたいわ!』
な〜んてことを言って笑っていた。
確かに、昆布茶はかなりソルティー。
その気持ちはわからんでもない。
その後リナさんから、『これがお茶というものよ。』 といった感じで、
アラビアンなミントティーをご馳走になった。
これはすごく美味しかった。
部屋に戻ったらオリエントの文化大好きで漢字も好きというリナさんへ、わずかばかりのプレゼントを作成。
日本から持ってきた千代紙と筆ペンが役に立つ時だ。
何度か書き直したが、数回書いただけじゃそこまで字はうまくならない。
これを書き終え0時をまわった頃に就寝した。
明日はアゲダを離れ、
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