今日は朝7時過ぎに起床。
テラスに出ると外は曇り空だった。
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今日は久しぶりの雨。
宿の移動日に雨なんて降られてはたまったものではない。
どうか曇りで踏みとどまってくれ、と願う。
今日も昨日と同じく少し早めに朝食をとらせてもらった。
しかし昨日と違ったのは、フランス人の中年団体観光客が朝早く起きてきて朝食を共にしなければならなかったこと。
フランス人といえばどこか気品が高く食事の時もマナー良くしているイメージだったが、この方達は私のイメージとは少し違っていた。
べちゃくちゃしゃべり大声で笑いながらメシを食い、共用のジュースを自分たちのテーブルに持って行って返しゃしない。
まぁ、そのくらいのことで特にイライラしたりはしないのだが、
これは私の持っていたフランス人マダムのイメージが少し崩れた瞬間だった。
朝食を取り終えた後はテラスに出て旅のお金の計算などして時間を潰した。
その頃には曇り空はどこかへ吹っ飛んで完全な晴れの日に変わっていた。
チェックアウトは12時までと長めの宿だったが、11時頃にチェックアウトをして宿を出た。
日曜日のサン・カタリーナ通りは閑散としていた。
日本とは真逆。
ヨーロッパの日曜の街はだいたいこんな感じ。
今回の宿は Bluesock Hostels Porto (ブルーソック・ホステルズ・ポルト)というところ。
ドウロ川付近に立地する非常に綺麗なホステルだ。
スタッフにいつオープンしたのか尋ねると、『2週間前さ。』という答えが返ってきた。
ものすごくブランドニューではないか。
ブッキングドットコムの口コミスコア9.4というハイスコアを叩き出しているのは、
まだ口コミ自体がそんなに多くないからか。
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ホステルのデザインやシステムもスタイリッシュで現代風。
受付にはデッカいマックが2台。
スタッフもアップルストアの店員を思わせるような出で立ちで我々を暖かく迎えてくれた。
▼Bluesock Hostels Porto の場所
ロビーもシンプルでおしゃれなデザイン。
これはかなり期待が高まる。
部屋は床も天井も木でできていて、室内には木の香りが充満している。
それが人の体臭と混ざり合い変な臭いにも感じる。。
そこに12台のベッドが設置してあるドミトリールーム。
ベッドの配置の仕方が巧みで、ドミトリーだけど周りの視界を極力シャットアウトしている。
それゆえベッドの上はさながら個人のプライベート空間に。
この部屋に12台もベッドが置いてあるとはとても思えない。
今までのドミトリールームにはない斬新な空間に少し感動した。
地下にはこれまたスタイリッシュなラウンジがあり私の心をくすぐった。
ゲスト用の共用パソコンはマックではなくレノボのパソコン。
さらに地下へ進むと、どこにこんなスペースがあったんだ? と思うほど広〜いラウンジが現れた。
おそらくここが朝食会場になるのだろう。
そこにはバーカウンターと軽食の自動販売機もあった。
残念なことに、このホステルにはキッチンが付いていない。
こんなに広いスペースがあるならキッチンぐらい造って欲しかった。
宿のチェックインは14時からということだったので荷物を預け外へ出た。
朝からそうだが、今日は霧がすごく強い日だ。
空は青いので上だけ見れば晴れなのだが、地上に近いところが霧っている。
特に予定はないので、とりあえずサンタ・クララ教会へと足を運んだ。
しかし看板はあるが教会そのものがどれなのか、入り口がどこなのか全くわからない。
探し回るのも面倒くさかったので、サンタ・クララ教会はなかったことにして他の観光名所を目指した。
そして向かったのがポルト大聖堂。
サンタ・クララ教会付近から西へ徒歩数分のところにある。
ポルト大聖堂の前の道から見えるポルトの町並みは美しかった。
昨日我々が登ったグレリゴスの塔も良く見える。
しばらくこの景色をボーと眺めた。
そしてこれがポルト大聖堂。
おめでたいことに、この日はこの教会で結婚式が行われているらしく内部へは入れなかった。
外観だけ満喫し、外から新郎新婦祝福する。
ポルト大聖堂の時点で時刻はもう13時を回っていた。
そろそろお昼ご飯を、ということで、昨日までの宿方面へ歩いて行った。
お店の名前は『POVEIROS』なのか『BIFANAS』なのかよくわからないが、
とにかくこのような外観のカフェに入ってみた。
▼カフェの場所
この時点でちょうど14時。
そこそこ腹が減っていたので、初日にも食しているポルト名物Francesinha(フランジーナ)6.95ユーロ(約801円)とチーズオムレツ4ユーロ(約461円)を注文。
それを2人でシェアすることに。
なかなかボリューミーだ。
やっぱ空腹時はこうでなくちゃ。
ボリュームだけでなく、味の方もなかなか美味しい。
これで1人5ユーロ弱(約630円)なのはリーズナブルだ。
ほぼ満パンまで胃袋を満たしたあとはやはり眠くなる。
昨日までの宿にまだ宿泊だったら少しお昼寝でも。。
なんてことになってただろうな。
やはりあの宿はなかなかの好立地に位置していたんだな、と実感する。
しかしもうチェックアウトしている宿。
お昼寝なんてできるはずがないのでさっさと次の目的地へ向かった。
サンフランシスコ教会。
ここは今日からの宿のご近所さんだ。
ここは外観ではなく、金箔に覆われた黄金に光る祭壇など内装がすごいところらしい。
その黄金はかつて世界中の富がポルトガルに集まっていた時代の象徴なのだろう。
入場には4ユーロ(約461円)、学生なら3.5ユーロ(約403円)必要になる。
我々は内装にかなり見ごたえがあるということをこの時は知らなかったので、
入場料がかかるというだけであっさりとパスしてしまった。
どうせ今までの教会と似たり寄ったりだろう、と。。
今思うと、たかが4ユーロ(必殺学割術が使えれば3.5ユーロ)くらい払っておけばよかったと少し後悔している。
その後、宿へ戻りチェックインを済ませた。
我々の担当のスタッフの人はフレンドリーでよく冗談を言う人で、
『チェックインお願いします。』と私が言うと、
『今日は暑すぎて宿を閉めることにしたんだよ。だからみんなでビーチで宿泊になりそうだ。』
などと真顔で言ってくる。
午前中に訪れた時も支払いの時に、
『お会計は100万ユーロ(約1億1千537万2545円)になります。』
と真顔で言ってきた。
冗談で言っていること、言っている内容はかろうじて聞き取れるのだが、それを英語でうまく返すのが難しい。。
『Ok... 』しか出てこない。。
ま、その人は明るい人で最後に『冗談だよ(笑)』なんて言って笑ってくれるのでまだいいのだが。
この人がいる時は受付の前を通るだけでも ”何を言われるか、、!?”
と身構えなくてはならなかった。
もちろん彼のそういう明るい人柄は好きである。
むしろもっと英語で絡んでやりたい。
これは完全に我々の英会話能力不足によるものだと思う。
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チェックインを済ませ少し休憩した後、17時くらいに再び外出した。
夕日を高いところから見ようとドン・ルイス1世橋を渡り、モーロ庭園というところへ向かった。
もちろん上り坂が激しい。
庭園からの眺めがこれ。木が邪魔で正直パッとしない。
なのでモーロ庭園の隣にある Mosterio da Serra do Pilar という教会へ。
▼モーロ庭園の場所
ここからの景色がすばらしかった。
やはり霧はたくさん発生していたが、それはそれで神秘的。
さらにこの下ではバイオリンのストリートパフォーマンスが行われていて、その音楽が非常にいいBGMになっている。
ここならドン・ルイス1世橋とポルトの街並と一緒に夕日を拝めれる。
私はここからのポルトの街の景色が一番好きだ。
ベンチで一休みして日が沈むのを待つ。
そして19時30頃。
やっと空がオレンジ色に変色してきた。
懸念していた霧はあまり気にならず、存分に夕日を楽しむことができた。
ポルトの夕日を堪能した後は川沿いに降りて少しだけ夜景を楽しんだ。
宿に戻って夕食タイム。
今夜のディナーはスーパーで買った1つ0.17ユーロ(約19円)のパステル・デ・ナタ2個とイタリアで買ったインスタントカプチーノ。
十分ではないが、昼を遅い時間にたくさん食べたので胃袋的にはこれだけで十分だった。
インスタントカプチーノをいれるため地下のバーにお湯をもらいに行くと、
そこには暇そうにスマホをいじっている女性スタッフが1人座っていた。
おそらく全然人が来ないのだろう。
だだっ広い地下の空間にひとりぼっちなので、なんか寂しい。
我々がバーカウンターに現れると彼女は
『ハーイ!キャナイヘゥピュー?』
と元気良く挨拶してくれた。
『お湯、もらえませんか?』
”なんだお湯かよ。”
と思われてもおかしくない間の抜けたオーダーだったが、彼女は快くお湯を用意してくれた。
さらに紙カップと、マドラーももらった。
その後我々が食事をとっている間も誰一人として来る気配はなく、
彼女はまた暇そうにバーカウンターに座りスマホをいじっていた。
晩御飯を食べ終えたら少しラウンジでゆっくりして、シャワーを浴び就寝。
布団が新しくて気持ち良いからぐっすり寝れる気がする。
明日はまだ1日ポルトに滞在。
何をしよう。。
正直観光だけだったら4泊は少し長すぎたか。
しかし、せっせこ観光をするだけではなく、気に入った土地でゆっくりと時を過ごすというのもまた乙なこと。
明日は乙な1日になりそうだ。
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