ロンドンのガトウィック空港を9月30日の12時ごろ飛び立った飛行機は、
同日14時ごろバンクーバー国際空港に到着。
ロンドンとバンクーバーの時差は8時間なので、およそ10時間のフライトを経たことになる。
なんだかおっもいっきり時間を取り戻した感覚だ。
(1カナダドル=約78円 2016年10月)
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飛行機を降りたら大嫌いな入国審査が待ち受けている。
今回当たったのは日系もしくは中国系のお兄さん審査官。
『1人で旅行してるの?』と問われたので、
『いや、あそこにいる彼女と一緒に旅している。』
と相方の方を指差して答えた。
すると相方も一緒に審査を受けるように手招きされた。
こちらに来た相方にこの審査官がまず投げかけた質問は、
『彼とどうやって知り合ったの?』というものだった。
しかも少し笑いながら。
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相方は聞き取れていなかったようなので私が必死に答えとなる英文を模索していると、
審査官は笑いながら、
『KOIBITO,right?(コイビトでしょ?笑)』
とニコニコした表情で言ってきた。
一瞬その外国人訛りの日本語発音で何を言っているのかわからずとまどったが、
それが ”恋人” という言葉を表していることに気がつくまでそう時間はかからなかった。
『そうそう!』
と笑いながら答えると、
そのあとは今後のカナダの滞在予定を軽く聞かれただけで入国許可のスタンプを押してくれた。
全く、こちらは緊張状態で入国審査に臨んでいるのだから、
そのような冗談まじりな質問はやめてくれ。真面目に受け止めてしまうだろ。
と思いつつも、
それによって緊張はほぐれリラックスして入国審査に臨めたことも事実である。
*この時は『2人はどうやって知り合ったの?』的な質問は冗談だと認識していたが、
のちにアメリカ入国の際再び2人一緒に入国審査を受ける時もこの手の質問を真っ先に受けた。
しかも今度はガチな感じで。
考えてみれば、カナダ入国以前の入国審査は1人ずつ行っていたのでそのような質問は受けたことがなかった。
カップルで入国審査を受ける時にこの質問をされるのは、もしかしたら一般的なのかもしれない。
審査を終えたらバンクーバー市街地に向かう前に空港で腹ごしらえ。
思えば10時間のフライトの間、口にできたものといえばコーヒーとクッキーのみ。
機内食は有料だったので、その機内サービスのみでなんとか飢えをしのいでいたのだ。
ガトウィック空港のラウンジで食料をいっぱい胃に詰め込んできたとは言え、
さすがにカナダに着いた頃には腹ペコになっていた。
空港内のウェンディーズで、
チーズバーガーを5.34カナダドル(約417円)、
ベーコンプーティンとかいうのを4.18カナダドル(約327円)で購入。
少し遅めの昼ご飯とした。
(*この時1カナダドル=約78円。安いね。)
ちなみにプーティンとは、
フライドポテトにグレイビーソースと粒状のチーズをかけたカナダ名物らしい。
かかっているソースはお好みソースの味がした。
まあ、マズくもなく、そこまでうまくもないというなんとも平凡な印象だった。
それと同時に、
これからの北米巡りではこのようないかにも体に悪そうなファーストフードを食べる機会が増えるのだろうな、、、
と、軽くため息をついた。
ウェンディーズを食べ終えた後ようやく空港を出る気になったのは、16時をまわった頃だった。
バンクーバー・スカイトレインという電車でダウンタウンまで移動する。
チケットを買うため券売機を操作すると、
そこにはダウンタウンまで1人片道9カナダドル(約704円)という想定外に高い金額が表示された。
一度操作を取り消し、他にもっと安い方法はないか、と、いつもの悪あがきを始める。
すると駅のスタッフが我々のもとに近寄ってきて『どこへ行きたいの?』と問うてきた。
『ダウンタウン。』
と答えると、
そのスタッフは画面が日本語表示になっているにもかかわらず慣れた手つきでパッパッパっと先ほどの9カナダドルの切符を購入するように操作してくれた。
さすがにここまでされてはこれ以上悪あがきを続けるわけにはいかない。。
結局1人9カナダドルでチケットを購入し、改札をくぐりダウンタウンへと向かった。
ちなみにバンクーバー空港は終点なのでプラットホームは1つしかない。
車窓からバンクーバーの景色を眺めていると、どこか懐かしい感情が湧いてきた。
そう、風景がそれとなく日本に似ているのだ。
それはただヨーロッパに比べたら日本っぽいというだけなのかもしれないが。。
空港からダウンタウンへは約30分で到着した。
今回泊まるホテルはウォーターフロント駅から徒歩数分の所にある
The Cambie Hostel Seymour(カンビー・ホステル・セイモア)というところ。
ツインルーム、共同キッチン有り、朝食無料で、
1泊2人で78カナダドル(約6104円)。
1人1泊3052円計算だ。
ここに3泊するので、トータルは2人で234カナダドル(約18314円)だった。
我々の感覚からすると正直そんなに安くはない。
それでも部屋はツインルーム。
きっと値段相応のものに違いない。
そう思って部屋の扉を開けてみるとびっくり仰天。
『ツインルーム』と記されていたのでてっきりホテルのような内装になっていると思っていたのだが、
そこはわずか4.5畳ほどのスペースで、ドミトリーによくある2段ベッドがドンと置かれている。
そして窓脇に小さな正方形のテーブルがちょこんと設置されていだけだった。
そこはツインルームというよりは、むしろ2人部屋ドミトリー。
狭すぎて部屋全体を写真に収めれない。。
”おいおい、いくらなんでもこれは酷いだろ。”
この牢獄の一室のような場所に3泊もしなくてはいけないのか。。
と、我々のテンションは急降下した。
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こんな部屋にいても全く休まる気がしなかったので、とりあえず街歩きに出かけた。
時刻は17時30分ごろなので曇っているとはいえ外はまだ明るい。
歩いてすぐ、セブンイレブンを見つけた時はテンションが上がった。
ヨーロッパにはこのような日本でもおなじみのコンビニはおろか、
24時間営業の店すらほとんどなかったのでこの時テンションが上がるのも無理はない。
早速店内に入り商品を物色し、コンビニの良さを噛みしめる。
久しぶりにコンビニ独特の雰囲気を楽むことができたが、
ただ1点、日本のようにトイレが付いていなかったことは残念だった。
そういえば10月頭のバンクーバーはもう寒かった。
ロンドンもそこそこ寒かったが、それ以上に寒く感じた。
それゆえ街の木々もいい感じに紅葉していて綺麗だった。
街をテキトーにぶらぶらしているといきなり戦車が現れた。
ところで戦車って名前からして車の一種になると思うのだが、
トヨタやワーゲンなどの世界の車産業のトップに君臨する大企業たちはその開発に何かしら関わっているのだろうか。
国からの依頼で極秘に技術提供などしていてもおかしくないと思っていしまうのは考えすぎだろうか。
トヨタ産の戦車にはトヨタのエンブレムが付いていてそれが戦場で大活躍して、、、
などと、また勝手な妄想を膨らませる。
ま、そんなことありえないか。
街のスーパーに立ち寄ってみるとその物価の高さに驚いた。
例えば水1.5リットルが1番安いものでも1.59カナダドル(約124円)。
ヨーロッパでは同じものが国によって多少差はあれど0.5ユーロ(約57円)以下で手に入っていたのに。。
もしかしたらここのスーパーが高いだけかもしれない、と少し離れたところにある中華スーパーにも立ち寄ってみた。
結果的にはここ中華スーパーでも物価はそう変わらず、
それどころかここに置いてあった日本食品の値段の高さにさらにショックを受けることとなった。
ポカリ1.5リットルが7.05カナダドル(約551円)って。。
出前一丁は中国産のものと日本産のものの間に約倍の価格差があった。
ジャパンクオリティの高さを実感。
ジャパンクオリティが標準の我々にとっては”チャイナクオリティの低さを実感” の方が適切かもしれない。
バンクーバーを歩いていると韓国や中華、インド料理など多国籍のレストランを頻繁に見かける。
もちろん日本食レストランも例外ではない。
さらに言うと日系のラーメン屋の数も多い。
その中でも、日本でも有名な麺屋こうじグループが展開するRAMEN GOJIROは私にとって気になる存在だった。
そのようなアジア系レストランが多いということは、それだけアジア系の人口も多いということ。
移民なのか留学なのかはわからないが、とにかくたくさんのアジア系の人を見かける。
日本人の人口も今まで行った国の中ではダントツで多かった。
それゆえ、この町では日本語で下手なことを喋らないように注意する必要があった。
欧米系の顔をした人よりもアジア系の人の方が多かった気がする。
と言っても決して言い過ぎにはならないと思う。
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適度に初日の散歩を終えた帰りにスーパーで
水1.5リットルを1.59カナダドル(約124円)、
バナナ1本を0.63カナダドル(約49円)で購入し宿へ戻った。
それを本日の夕飯としていただき、この日は早めに就寝。
どうやら時差ボケというやつをお見舞いされたらしい。。
こんなに強い時差ボケを感じたのはこれが初めてだ。
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