コスタリカ行きのチケットがフロリダ発なので、とりあえずマイアミに滞在中の我々。
チケットに書かれている空港がマイアミ空港ではなく、
宿から約30マイル(48㎞)ほど北に行ったところにあるフォートローダーデル・ハリウッド国際空港であることに気がついたのはつい最近のこと。
車で行けば35分ほどで到着できる道のりなのだが、
公共交通機関を使用したら2時間以上もかかるではないか。
すでにレンタカーを返却してしまっている我々はもちろん後者を選択せざるをえない。
捨てるためのチケットだったので細かい空港の場所などは気にしておらず、
我々の頭の中では『フロリダ発コスタリカ行き=マイアミ空港発コスタリカ行き』、
とただ漠然と思っていた。
どうやらその考えは甘かったようだ。。
(1ドル=約112円 一気に2円も上がりやがった)
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▼アメリカ横断まとめ【完全版】
朝6時30分。
久々に早起きをしてロビーへ出てみる。
早朝にもにもかかわらず、既に朝活を行っている人が一人。
私も負けじとパソコンを取り出し、電源を机にあるコンセントにつなぐ。
しかしこのコンセントはダミーで、プラグを差しても全く充電がされない。
よく見たら机は床にくっついているわけではなく完全に独立したものなので、そこに電気など流れているわけがない。
紛らわしすぎるテーブルである。
朝8時すぎ。
朝食の時間になると昨日の夕食同様行列ができ始める。
この時も朝食チケットが必要になるのだが、夕食時同様我々はそのようなものはまだ受け取っていない。
夕食の時はチケットなしでもいけたから、朝食も無しでいけるだろう。
そう思いチケットなしで列に並ぶ。
我々の番が来た時、朝食を配給するスタッフから『チケットは?』と問われた。
”聞かれたー。”
『チケット?なにそれ?』としらばっくれたが、今回のスタッフはなかなか真面目でチケットがないと朝食を配給できないと言う。
仕方がないので受付へ行き朝食チケットをもらい、再び行列の最後尾に並ぼうとする。
すると配給スタッフが手招きをしてくれ、再び列に並ばずとも朝食を与えてくれた。
スタッフは『この子たちはさっき並んでたから。』、と、他のお客さんにも説明してくれる。
なんて優しいんだ。
朝食はワッフルとバナナとオレンジジュースとコーヒー。
バナナとオレンジジュースはセルフサービスだったので、余っていればお代わりできる。
ワッフルは朝食チケットがないともらえない。
朝食後はそのままロビーでゆっくりし、時間が来たらチェックアウト。
12時30分。
荷物を受付に預け、今日もビーチへ歩いていく。
徒歩5分ほどでマイアミビーチに到着。
宿から借りてきたタオルを敷きそこに寝転がる。
ビーチへ行く時は何かしら敷くものがあると砂まみれにならないので便利だ。
今日もそんなに暑くないので、海には入らずひたすらビーチでゴロゴロする。
相方は昨日の野口英世に続き、今日も砂浜で彫刻を始める。
本日は自身が身につけていたスタバTシャツに描かれている人を表現したらしい。
*写真は縦に見る。
私は持参のANKER(アンカー)のポータブル防水スピーカーを鳴らし、読書をしたり海を眺めたりして時間を過ごした。
このアンカーの防水スピーカー、この旅中、特に海へ行く時にはかなり重宝している。
個室に宿泊するときやシャワーを浴びる際などにも活躍するのでオススメ。
アマゾン売り上げランキングでも常に上位に位置しているだけのことはある。
これが私が購入した当時、なんと2700円くらい。
コスパ最強のブルートゥーススピーカーだ。
14時過ぎくらいまでビーチでのんびりと過ごした。
本当、ビーチがあれば他にやることが特に何もなくても時を過ごせる。
宿に戻ったらチェックイン時にもらったドリンクチケットをバーカウンターへ持ってきオレンジジュースを1杯もらった。
朝食、夕食、ワンドリンク無料という宿はこれまでで初めてだ。
ビーチへのタオル持ち出しも自由だし、サービス精神旺盛すぎる。
バーでオレンジジュースを受け取った相方は、それを運んでいる途中階段でつまずきド派手にに転倒。
持っていたオレンジジュースも派手にぶちまけ、おまけに階段の角に膝を強打した。
『ワーッ!!』という相方の叫び声に反応してすぐさまスタッフが駆けつける。
スタッフは転倒した相方、ぶちまけられたジュースと氷を見るや否や、すぐさまバーカウンターへ行き新たなドリンクを持ってきてくれた。
が、しかし、そのコップの中身にはジュースはなく、なぜか氷だけが大量に入っている。
なにこれ?笑
膝を強打した相方は、とりあえずたっぷりと氷が入ったコップを膝に当てアイシングを行った。
この時、『ジュースよりもまず傷を癒せ』、というスタッフの超絶したホスピタリティーに気がついた。
もしそうでなくてもそういうことにしておこう。
本日の昼食は先日ラスベガスの空港ラウンジから頂戴してきたカップヌードル。
バーでお湯はもらえなかったので、受付へ行きカップ麺を作るためにお湯を沸かしたいと伝える。
キッチンへ行くには宿泊者用の鍵が必要。
我々はすでにチェックアウトしているにもかかわらず、スタッフは快くキッチンの使用を許してくれ鍵を渡してくれた。
ここの宿のスタッフは皆いい人ばかりだった。
空港ピックアップがうまく手配できておらず到着するまで腹が立つ部分があったが、こんなにもいい人たちだとそんなことすっかり忘れてしまう。
到着した時に下手にクレームなどつけていなくてよかった。
14時。
本日のランチ、カップヌードルをいただく。
その後17時30分くらいまでロビーに居座らせてもらった。
中南米では日本円の価値は薄く、両替をする際は米ドルを使用するのが一般的。(過去に南米旅行した際、米ドルをあまり持ち合わせておらず金欠気味になったことが教訓として生きている。)
私はこの宿にあったATMで米ドルを300ドル下ろした。
手持ちのドルが少なくなり、下ろそうと思った時にはちょうどトランプ氏当選の影響でドルが急騰。
しばらくすればまた下がるだろう、と予想してそれ以来下ろさずにいたが、その後結局ドルは上がり続け、本日は1ドル112円とトランプ氏当選後最高値を記録している。
結局1番悪いレートの時に金をおろしてしまった。
あの時、下ろそうと思った時に下ろしておけばまだ1ドル106円くらいだったのに。
さらにここのATM手数料が9ドルもしやがる。
ドル高に加え、この法外なATM手数料。
変に得をしようとしてかえって損をしてしまうというのはよくある。
そういう時、損得勘定に固執し過ぎるのは良くないな、といつも思う。
そんな気持ちがスタンダードになるまで、このようなことをひたすら繰り返すんだろうな、とも思う。
17時30分。
ようやく宿を出て、徒歩数分のところにあるバス停へ。
まだバスはこなさそうなので、目の前にあったCVSでポテトチップスを1ドル(約112円)で購入。
これは本日の夕食になりそうだ。
その後再びバスを待つが、おめあてである120番のバスがなかなか現れない。
30分近く待ち続け、ようやく120番のバスが到着。
18時10分バスに乗車。
お金を払おうとすると、『機械が壊れているからお金は払わなくていい。』と言ってくれた。
つまりは無料乗車。
ラッキー。
これなら遅延してきたことも許してあげられる。
19時10分。
120番のバスに揺られること約1時間。
アバントーラ・モールというところ(たぶんこのバスの終点)で下車しバスを乗り換え。
運転手さんに乗り換えチケットを発行してもらい、次は空港行きの01番のバスを待つ。
ここでも20分ほど待たされる。
19時30分。
01番のバスが来たので乗車。
先ほどのバスでもらった乗り換えチケットを見せれば無料。
そこからさらに50分ほどバスに揺られ、空港に到着したのは20時20分くらい。
バスを降りたら待機していたスタッフに『どこのターミナルへ行く?』とせわしなく聞かれる。
『ターミナル4。』と答えるとすぐにまた別のバスに乗せられ、ターミナル4へ移動。
我々が乗る飛行機は『Spirit Airlines』という航空会社。
トレードカラーは鮮やかな黄色で、ラフなタッチのデザインが現代風で特徴的。
そんなスピリットエアのチェックインカウンターにはこの時行列ができていた。
黒人さんが何やら警察ともめていて、最終的には『FUCK Police!!』とか言って罵りながらどこかへ消えていった。
怖いなぁ。。
ようやく我々の順番が来てチェックイン手続きをする。
すると、『コスタリカから出国するチケットは持ってますか?』と聞かれる。
”やばい!!”
『コスタリカからはグアテマラへ行って、そこからニューヨークへ飛ぶつもりです。ニューヨーク行きのチケットは、ほら、これです。』
私はごまかしを入れながら既に取得していたグアテマラ発ニューヨーク行きのチケットをスタッフに見せた。
『あぁ、私が知りたいのはコスタリカから出国するチケットよ。持っているの?』
”ダメだ。やはりこんなんじゃごまかせない。”
私は正直に持っていないと答え、でもコスタリカに入ったらグアテマラ行きのチケットを買う予定だ、と必死に説明した。
『OK、わかったわ。でもとりあえず今ここでコスタリカ発のチケットを購入してもらわないと搭乗することはできないわ。』
仕方がない。私はその場でのチケット購入の覚悟を決めた。
しかしスタッフの話には続きがあった。
『スピリットエアでチケットを購入すれば、24時間以内だったら無料でキャンセルができるの。キャンセルはスピリットエアのホームページから可能になってるわ。もしそれでいいなら今からチケットを探すけど、いいかしら?』
『もちろん。お願いします。』
緊張は一気に解け、それは逆に安らぎへと変わった。
『クレジットカードに負担がかからないように、チケットは最安値のものを購入したわ。忘れないで、24時間以内よ。そうでないとキャンセルしてもお金が発生してしまうから。24時間以内だからね。』
スタッフはしつこいくらい念入りに24時間以内を強調してきた。
『わかりました。ありがとうございます。』
その後荷物を預け、無事にチェックインを完了することができた。
無駄なお金がかからなくて済んで良かった。
航空会社の方から無料キャンセルを勧めてくるとか、やっぱりその辺はグレーゾーンになっているのだな。
もし出国チケットを持っていなくて入国審査時に強制送還を食らったら、その国へ乗せてきた航空会社が責任を持って送り返さなければならないらしい。
定かではないが、費用も航空会社の負担だと聞いた。
それを避けるためチェックイン時に出国チケットの有無を問い、もし無かったらその場で出国チケットをどこ行きでもいいので買わせる。
そのようなことをされるかされないかはその航空会社次第、もっと言えば担当のスタッフ次第ということになるだろう。
我々にとってはこれが2回目のその場での出国チケット購入となるが、このように無料でキャンセルできるチケットを指導付きで買ってくれるのはかなり良心的。
タイからドイツへ行く時はキャンセル無料のものを選んでくれることはなかったし、その場で自分で買わされた。
今回が初めての利用だが、スピリットエアの好感度が上がった。
こらが発券してくれた捨てチケット(のレシート)。
最安値を選んでも一人につき169ドル(約18928円)。
キャンセル無料じゃなかったらかなり高額な捨てチケットになっていた。
残念ながらこの空港にはプライオリティーパスで入場できるラウンジがないので、待ち時間はその辺のベンチでポテトチップスをつまんで過ごす。
23時。
中米コスタリカの首都サンホセ行きの飛行機に搭乗。
思えばタイのプーケットを出てからヨーロッパ、北米と比較的治安が良い(その分物価が高い)ところで約4ヶ月を過ごしてきた。
さらに9月下旬にイギリスへ渡って以来は次いでカナダ、アメリカと、約2ヶ月ほど英語を母国語とする地域を旅してきた。
治安の良さ、言語の壁の低さ。
ネットで調べると、嫌でも中米の治安の悪さについての情報が目に入ってくるし、
中米ではスペイン語が公用語で、英語など全く通じないということも珍しくないという。
いろんな意味で平和に慣れてしまっていた我々は、この時コスタリカへ行くことに少しビビっていて、正直面倒くさいという気持ちもあった。
そんな治安が良くないところに深夜に到着するというのも重ねて面倒くさい。
とりあえず行ってしばらく過ごせば慣れていくのだろうが、今はすぐそこまで迫っている大きな環境の変化が面倒臭くてたまらない。
おそらくヨーロッパから北米に大陸を移動した時よりも環境の変化はが激しいことだろう。
現地時間の深夜1時30分ごろ。
飛行機の中ではほとんど寝ていたので、いつの間にかコスタリカに到着していた。
私はこれまで常時身につけていたG-SHOCKを外し、景色が変わればシャッターを切っていたデジタルカメラもポケットの中に封印してアライバルゲートを出た。
そのくらい中米にビビっていたということだ。
到着したらまず大勢のタクシーの客引きに歓迎されると聞いていたが、深夜ということもあってか思っていたよりその数は多くなかった。
最初は警戒して無視をしていたが、よく考えてみれば今夜の宿まで行くのにはタクシーを使わなくてはならない。
ただ正規のタクシーかどうかが問題になるのだ。
私は客引きをしてくる一人の運転手に、『オフィシャル(正規の)タクシーか?』と聞いてみた。
その運転手は『イェス、オフィシャルタクシー!』と陽気に答えてきた。
メータータクシーかどうか聞くと、メーターだというのでこのタクシーに乗車することにした。(後から思ったが、これは本当はメータータクシーではなかったのかもしれない。ただオフィシャルタクシーということには間違いなさそうだった。)
空港からサンホセ中心地までは遠くなかなか距離があるので、今夜は空港から4㎞ほど離れたアラフエラという町で一泊をする。
宿は事前に予約済みだが、こんな夜遅くに行って果たして受付が起きているかどうかが心配。
我々を乗せたタクシーはあっという間にアラフエラの町中に突入。
アラフエラは小さな町で、この時間なので明かりも少なく人っ子一人歩いていない。
静まり返った町にはただただ信号機の音だけが轟いていた。
2時20分。
予約していた『Hostel Trotamudos』という宿に到着。
タクシー代は7ドル、もしくは3590コロン(コスタリカの通貨)になるという。
計算してみると、コロンで払った方が少しだけ安かったのでコロンで払った。
支払いには意外にもクレジットカードが使えた。
さて、無事着いたはいいが案の定宿はもう真っ暗で、入り口にも鍵がかけられていた。
インターホンがあったのでそれを押してみると、しばらくして中から受付とみられるおばちゃんが眠そうな表情で出てきた。
パスポートを確認してチェックインを済ます。
『もう遅いし、支払いは明日にして今日はもう休みなさい。』
おばちゃんはなまりの強い英語でそう言って我々を2階の部屋へと案内してくれた。
部屋にはツインベッドとなぜか2段ベットが置いてある。
ダブルルームを予約したはずだが、ここはどう見ても4人部屋。
まぁ、ベッドが足りていれば何の問題もない。
ネット接続や歯磨きなど、必要最低限の事を済ませたら本日はもう就寝。
町の信号機の音が部屋の中まで響いてきていてちょっとうるさかった。
★次回記事↓↓
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