テキサス州エルパソからアリゾナ州にあるモニュメントバレーまで車で移動中。
ニューメキシコ州からアリゾナ州へ入ったところにあるマクドナルドの駐車場で車中泊をしていた。
(1ドル=約103円 2016年11月3日。)
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▼アメリカ横断まとめ【完全版】
この砂漠地帯なのか山岳地帯なのかわからない場所は、予想通り深夜には冷え込んだ。
深夜3時か4時ごろ寒さで目を覚ました私は、たまらず車のエンジンをつけ暖房をオン。
その時車の温度計が示していた数字は確か40℉(約4.4℃)。
4℃を限界耐久温度とする私の寝袋では、もはや十分な暖かさをキープできない。
結局そこからあまり寝ることができずそのまま朝を迎えてしまった。
朝8時。
ようやく登ってきた太陽を合図に、我々はこのマクドナルドの駐車場を出発した。
と、その前に。
冷えた体を芯から温めるため2、近くのガソリンスタンドへホットチョコレートを買いにいく。
シカゴ→ナッシュビル間のガソリンスタンドで、
『ホットドリンクどのサイズでも0.79ドル』という衝撃価格を経験しているので、
スモールサイズで1ドルを超えるという価格設定をどうしても受け入れられない。
近辺のガソリンスタンドを何件か回り、ホットドリンクを衝撃価格で販売している店を探す。
結果はどこも1ドル何十セントという価格で、
期待していた価格で販売している店は存在しなかった。
(まぁそのくらいが相場なのだが。)
結局車中泊をしたマクドナルドから一番近かったガソリンスタンドでホットチョコレートのラージサイズを1.35ドル(約139円)で購入。
アメリカのこういうドリンク購入は基本的にセルフサービス。
日本のコンビニなどとは違ってコップがすでに用意されているので、
それに好きなドリンクを注いでレジへ持って行き精算する。
気になるドリンクをちょこっと味見してから購入を決める、な〜んていうということも可能だ。
(OKなのかどうかは知らないが。)
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ちなみにアメリカのラージサイズはこのくらいの大きさ。
外へ出て車に乗ろうとすると、変なおっさんに話しかけられた。
先住民と日本か韓国あたりの血が混ざっていよう顔付きの彼は、我々に興味を持ったようで色々と話す。
(アリゾナ辺りから先住民系の顔つきの人が一気に目立つようになった。)
特に危険は感じなかったので、彼としばらく話をする。(8割がた聞き手)。
しかしだんだんと話の内容がシビアになっていき、なんだか怪しい雰囲気に。。
彼の話す英語は20%くらいしか理解できなかったが、
どうやら彼はやはり韓国あたりにルーツがある方で、
身内と離れ離れになってフェイスブックなどを駆使して探しているけど見つからないとかなんとか言っている。
さらに、『どうやって探せばいい?』と、我々に案を求めてくる。
最終的にはお金をくれと、謙虚な姿勢ながら言われた。。
途中から薄々気づいていたが、その一言で彼の本当の目的がよくわかった。
そして、
『ごめんなさい。あげれるお金はないです。』と拒否の姿勢を表した。
『そうですか。世界旅行をするくらいならきっとお金持ちの方なのだろうなと思って声をかけたんですが。。わかりました。お時間頂いてしまい申し訳なかった。』
そんな感じで、彼は最後まで謙虚だった。
そんな彼の態度に少し罪悪感を覚えそうになったが、
”これで良かったのだ。”
と自分に言い聞かせ再び車を走らせた。
世界のどこに行っても物乞いをしてくる人はいるけど、
こんなに謙虚な姿勢で物乞いをされたのは初めてだった。
気を取り直して、
モニュメントバレーを目指し、本当に何もない荒野地帯に1本伸びるコンクリートロードをひた走る。
この辺りになってくるとガソリン値段がエルパソやニューメキシコに比べて一気に跳ね上がった。
昨日エルパソにいる時は1ガロン1.8ドルか1.9ドル台が普通だったのに。。
日差しが強い。
モニュメントバレーに近づいてくると、赤土の岩山が現れ始め徐々に雰囲気を高めていく。
今朝出発してから約2時間が経過した11時ごろ。
目の前にモニュメントバレーらしきでっかい岩山が見えてきた。
永遠に広がる荒野といい、
どこまでも続く一直線の道路といい、
突然現れるでっかい岩山といい、、
ここはまるで映画の世界だ。
途中道路脇に車を停め、モニュメントバレーの外観、というか全体を眺める。
これからあの岩山地帯の内部へ侵入していくんだ。
こんなところに真っ赤なフォードのマスタングできている人たちがいた。
せっかくの愛車が砂嵐や飛び石で汚れるぞ。
モニュメントバレーはアメリカ先住民族であるナバホ族の保留地(要は土地) で、
『ナバホ族の聖地』と呼ばれている。
ちょいちょい寄り道をしながら、
11時30分ごろようやくモニュメントバレーの料金所にたどり着いた。
1〜4人が乗った車なら1台20ドル(約2060円)。
5人目以降1人につき6ドル(約618円)徴収される。
GROUP RATESというのはバスやバンで入場する場合の値段。
MORTORCYCLE、つまりオートバイは10ドルだ。
料金所でモニュメントバレー内の見どころや回り方などが記されている簡単な地図を渡された。
そして、『ゆっくり回っても2時間あればで一周できるわ。』と捕捉された。
モニュメントバレー内には自家用車で走り観光できるバレードライブという道がある。
バレードライブは全長約27㎞、基本未舗装のガタガタ道。
運転に自信のない方や雨の日などは無理をしないほうがいい、
とどこかのサイトで紹介されていた。
料金所から道なりに進むとビジターセンターと駐車場がある。
さらにここにはTHE VIEW HOTEL というホテルもある。
時間や金に余裕がある方はここで一泊するのも悪くないだろう。
なんでも、モニュメントバレーで見る朝焼けや夕焼けの景色は『別世界の絶景』と称されているらしい。
確かに、東京ディズニーランドで見る夕暮れ時のビッグサンダーマウンテンは綺麗だからなぁ。
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駐車場付近ではナバホ族が観光ツアーを販売していた。
我々はツアーに参加するつもりはないのでそこはスルー。
とりあえずビジターセンターの建物内へ入った。
そこには簡単な博物館があり、軽くそこを見学した。
そして外へ出れそうなところがあったので出てみる。
すると、そこはモニュメントバレー全体が見渡せる展望エリアになっていた。
いきなり現れた壮大なパノラマに嫌でも興奮する。
景色を楽しみながら、とりあえず写真を撮りまくる。
さらに少しスポットを変えて岩の上にも乗ってみた。
いやぁ、まだバレードライブを走っていないというのに、
ここだけでお腹いっぱいになってしまいそうだ。
それでもこの絶景は本物のお腹までは満たしてくれない。
時刻は12時30分。
バレードライブを走る前に軽く昼食をとることに。
メニューは先日ウォルマートで購入した青リンゴとバナナ。
昼食を食べたら、いよいよモニュメントバレー内に車で突入する。
〜後半へ続く(モニュメントバレー突入)〜
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