今日は朝7時頃に起床し、簡単な荷造りをする。
今日から1泊2日でロンドンからそう遠くない場所にあるコッツウォルズという田舎町へ出かけることにしたためだ。
大きな荷物は居候中の部屋に置かせてもらい、1泊分の小荷物だけ持って出発。
”身軽”というのは物理的にだけでなく、心まで軽くしてくれる。
もっと身軽になりたい〜。。
▼前回の記事
朝8時半頃出発。
今まで気づかなかったが、家の前にはロンドン名物2階建バスのガレージがあった。
地下鉄に乗る前にスーパーでクロワッサンを0.8ポンド(約106円)、バナナを0.2ポンド(約26円)で購入。
朝食は電車の中で食べよう。
まずは地下鉄でパディントン駅まで向かう。
あの、『くまのパディントン』のパディントンだ。
ロンドンの地下鉄は1863年に開業した世界最古の地下鉄らしい。
そのせいか電車内はこれまで周ってきた国々のものに比べて幅、高さともに狭め。
背の高い人が多いイギリスでこの狭さは酷だろう。
9時ごろ、パディントン駅に到着。
パディントン駅の規模は大きく、郊外行きの列車が多数出ている。
パディントン駅に先ほど紹介した『くまのパディントン』の銅像があるということを知ったのは、イギリスを去ってからだいぶ後のことになる。。
ここであらかじめネットで購入しておいたコッツウォルズ往復チケットを券売機で発行する。
『Tickets』と書いてある青い券売機で予約番号などを入力し、簡単に発行できた。
チケットは下記サイト(ナショナルレール公式サイト)で検索&予約した↓↓
National Rail Enquiries - Official source for UK train times and timetables
料金は往復2人78.4ポンド(約10427円)。片道1人2606円計算。
料金は少し高めだが、ロンドンからそう遠くなく、
イギリスらしい美しい風景を見ることができるということでその地を訪れてみることに決めたわけだ。
昨日の記事でも述べたが、私はこの時期、いろんな予定を考えるにあたり頭が完全にパンク寸前のファンク状態になっていた。
なので、今回は相方に電車の手配やホテルの手配など出来る限りプランニングを任せ、私は極力何も考えないことにした。
正直、私一人だったら全てが億劫になり、コッツウォルズへは行っていなかっただろう。
行くのは少しめんどくさかったが、
”相方プランニングの旅行について行き田舎でリフレッシュするのもいいだろう”
と考えたため、今回のコッツウォルズ行きを決めた。
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パディントン駅にはマックやバーガーキングなどたくさんの店がある。
その中でもおそらく最安値であろうと予想し、マックでコーヒーを1.39ポンド(約184円)で購入。
マックのコーヒーの値段も、イギリスに来て上がった気が。。
コーヒーよりもホットチョコレートの方が安いというのは驚きだった。
10番線のプラットホームにはすでにコッツウォルズ行きの電車がスタンバっていた。
今回はGWRという鉄道会社の電車で行く。
コッツウォルズ行きの電車の座席は狭かった。
というか、予想に反して電車は満席状態で、
狭い上に進行方向逆のこの席しか空いていなかったのだ。
(チケットは事前予約していたが座席は決まっていなかった。)
そんな狭い席で朝食をとる。
コーヒーを置いておくスペースすらなくて非常に食べづらい。
しかし、周りを見ると席に座れず立ち乗り乗車となてしまっている人たちもいるので文句は言えない。
席に座れているだけよしとしよう。
オクスフォード大学で有名なオクスフォードの駅に着くと、
乗客全員が降ろされ別の車両への移動を指示された。
その車両の席は広々していて机もありとても快適だった。
オクスフォードで降りる人がたくさんいたので、電車内が満席ということももうなかった。
(こいつらはオクスフォードのインテリ学生か。)
車窓からは広い草原に羊などの家畜、小さな家々などの田舎町の風景を眺めることができた。
電車が走る『ガタンゴトン』というレトロな音がこの風景とマッチしていて、少し開けられた窓から入ってくる風が気持ち良い。
これぞ電車の旅、といった感じで良かった。
こういう時についイメージしてしまうのが、みなさんご存知 〜世界の車窓から〜。
午後12時ごろ。
ロンドンから約2時間30分でコッツウォルズのモートン・イン・マーシュ駅に到着した。
ロンドンを出る時に曇っていた空は、コッツウォルズに着く頃には快晴となっていた。
駅に日本語の案内があるということは、それなりに日本人観光客が多いのであろう。
我々が滞在している間は1人も日本人など見なかったが。。
気温はロンドンよりも低く感じられ、薄着しか持ってこなかったことを若干後悔した。
とはいえ空は快晴。
街の雰囲気もいい感じ。
空気は澄み、寒さなど忘れるくらい気分は上々だ。
まずは予約していたホテルへ行き荷物を預ける。
今回のホテルはRedesdale Arms Hotel (レズデール・アームズ・ホテル)というところ。
モートンインマーシュの中心部に立地していて、1泊2人で8780円(朝食付き)。
1人1泊4390円計算。
その土地の相場にもよるが、
ヨーロッパに入ってから1泊大体2000円いくかいかないかを高い安いの判断基準にしている我々にとってはかなり高額な宿泊料金となる。
しかしせっかく田舎に来てリフレッシュするのなら、たまにはこのくらいの金額を捧げてもバチは当たらないだろう。
というか、
田舎のくせにコッツウォルズには安い宿がないというのが根本的原因になっているということは否めない。
いや、田舎だからなのか。。
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チェックインは15時。
ホテルに荷物を預けてから特にやることもなかったので、モートンインマーシュの街を観光がてら散歩した。
本来のコッツウォルズの楽しみ方といえば、
バスに乗り色んな村に出かけてそのイギリスらしい風景を楽しむというものらしいのだが、この日はあいにく日曜日。
そう、日曜日のヨーロッパといえばいたるところの店は閉まる。
しかもこんな田舎町ともなれば大体の店はおろか
インフォメーションセンターすらやっていなく、さらにバスの本数もゴソッと減らされている。
平日ですら1日数本レベルのコッツウォルズのバススケジュールは、
日曜ともなると1日に1本とか、下手したら運休となってしまっている。
こうした理由により、初日は特に見所のないモートンインマーシュ観光(散歩)に費やすことになったのだ。
住宅地を歩いていた時に見つけた老人注意の看板が地味に面白かった。
住宅地を抜けると広々とした農地があったので侵入してみた。
敷地の中には散歩するにはもってこいの小道がのびていた。
『コラァー!勝手に敷地に入るなー!!』
と、怒られないかなぁとビクビクしながらも、しばらくこの道を辿り敷地の奥へ奥へ歩いて行った。
歩いていると畑の主と思われるおばちゃんが我々に気づき声をかけてきた。
『ビッグサンフラワー!』
がなんちゃらかんちゃら言っていて手招きをしている。
どうやらここに生っているひまわりを我々に見せたい様子。
確かに大きかったが、どう見ても元気をなくしてしまっているひまわりたち。
おばちゃんは明るくこのひまわりたちを我々に紹介してくれたのだが、
その明るいおばちゃんとは対照的にこのひまわりたちは、
『こんな姿人に見せないでくれよ。。』と言わんばかりに、恥ずかしそうにしょんぼりと下を向いていた。
最後にひまわりの種をお土産的な感じでもらい、そのおばちゃんとはお別れした。
『これを植えたら大きなひまわりができるわよ!ビッグサンフラワー!』
と言って手渡してくれたのだが、
我々はしばらく歩いた後、おばちゃんの姿が見えなくなったのを確認してからそっとその種を敷地内に埋めておいた。
いつかそこにビッグサンフラワーが生るといいな、という願いを込めて。
農地を後にしたら突然雨が降ってきたので、近くにあった教会で雨宿。
ここの教会にはトイレが付いていた。
これまでも教会で一休みをすることは多々あったが、トイレが付いている教会はこれが初めて(だと思う)。
街にトイレが極端に少ない(あっても有料の)ヨーロッパを周りながら、
”教会にトイレが付いていたらなぁー”なんてことを頻繁に思っていたので少し感動。
あとは、”教会で無料Wi-Fiにアクセスできたらなぁー”という願いも叶えてくれたら完璧だ。
数十分ほどしたら雨はやみ、再びモートンインマーシュの散歩に出かけた。
ちなみに我々が逃げ込んだ教会はここ。
大きくもなく小さすぎもない、田舎町の教会といった感じ。
観光名所になるくらいの大きな教会もいいが、このような質素な教会も嫌いじゃない。
13時30分。
朝飯をクロワッサンとバナナだけで済ませていたのでさすがに腹が減る。
値段が高めのカフェやレストランが並ぶ中、比較的安めなインド料理屋さんを見つけたのでそこで昼食をとった。
日本を離れてから恋しくなった料理の一つにカレーが挙げられる。
そんなカレーが食べられるとなると、テンションは一気に上昇した。
私はラムカレー5.55ポンド(約738円)とガーリックライス2.95ポンド(約392円)を注文した。
カレーを頼めばご飯かナンが付いてくると思っていた我々にとって、
ナンは売り切れ、しかもご飯は別料金だったことは想定外。
しかし、味と量はその値段に見合ったもので満足した。
パクチーが入っていなければもっと良かったのに。
会計時、レシートともに一口サイズのミント味のチョコレートが出されて少しハッピーな気分になった。
こういう別になくても差し支えないちょっとしたサービスって、あると意外と嬉しいもんなんだよな。
しかしここのスタッフは全員インド人。
最後の最後で会計のお釣りをごまかし、それをくすね取られそうになった。
その額1ポンド(約133円)。
”おかしい!”
と思い問いただしてみると、
絶対わざとだろっていう言い方で『あー、ごめんごめん。』とか言って1ポンドを返してくれた。
せっかくチョコミントでハッピーな気分になっていたのに、
このインド人の卑怯な行いによってその気分は一気に萎えてしまった。
いつかインドを訪れる際はくれぐれも気をつけなければ、と強く感じた。
インド料理屋を出て、今度は先ほど歩いた方とは逆方向へ歩いてみた。
そしたらすぐに大きくて綺麗なスーパーマーケットを発見。
インド料理屋がなかったら、おそらくここで昼食をとっていただろう。
飯を食ったばかりでまったく腹は減っていなかったが、スーパー好きの我々はもちろん店内を散策。
やることのないモートンインマーシュでは、このスーパーも貴重な暇つぶしの場所となる。
しばらくスーパーをうろつき、1ポンドでミント味のエアロ板チョコを購入。
先ほどインド人によって落とされた気分を、再びチョコミントの力によって上昇させようとした。
というわけではなく、
ただ単にチョコミントは私の大好物で、しかもそれが安く売られていたので購入したまで。
日本で板チョコ型のエアロを見たことがなく珍しかったというのも購入の理由の1つに含まれるが、
相方は板チョコ型のエアロは日本でも当たり前に売られていると言っていた。
近くの公園のベンチに腰掛け、公園で遊ぶ幸せそうな家族を見ながら先ほど購入したチョコミントをほうばる。
再び気分はハッピーな方向に傾いてきた。
ここでしばらく本を読んだり、ぼーっとしたりして時間を過ごした。
こういう時間がすごく贅沢に感じる。
公園で時を過ごすことなどロンドンにいてもできたことなのだが、この時は心から”田舎に出てきてよかった。”と思った。
それだけこの公園での時間に癒されたということだろうか。
(裏を返せば、それだけ頭がやられていたということか。。)
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1時間弱公園で過ごしていたら、チェックイン時間の15時に。
そろそろホテルへ行きチェックインを。
預けておいた荷物はすでに部屋に運ばれていた。
なかなかサービスがいいではないか。
部屋は値段相応のクオリティー。
逆に高い金払ってこれ以下のクオリティーだったら怒れたな。
(高い金と言っても、1泊4000円弱なのだが。。)
部屋にはコーヒーとクッキーがサービスで置いてあった。
が、これもこのレベルのホテルなら当たり前の事。
昼寝をしたりして部屋でゆっくり時を過ごした後、夕日が綺麗そうだったので再び周辺を散歩に出かけた。
これといった夕日スポットはなかったが、綺麗な夕焼け空の下での散歩はやはり気持ちがいい。
道路もいい感じに一直線に伸びていて、なぜか無性に走りたくなった元陸上部の私は、この道でダッシュを何本か繰り返した。
日本にいる時、不定期に行なっていた公園や浜松駅での鬼ごっこが懐かしい。
思えばそれ以来全力疾走する機会など滅多になかったな。
このダッシュのおかげで翌日全身が筋肉痛になったのは言うまでもない。
その後も猫と戯れたり、アスレチックで遊んだりして時を過ごす。
そうしているうちに日は完全に沈み、あたりは暗くなった。
宿に帰るその足で近くの小さなスーパーへ行き、
夕飯としてインスタントラーメンを0.5ポンドほど(約65円)で購入。
部屋に丼がなかったためレセプションで丼を借りて作ったのだが、このインスタント麺、ゲロマズ。
インスタントとは言えど、こんなまずいラーメンはなかなかない。
ラーメン好きの私はよっぽどひどい味でない限り、出されたラーメンは汁とメンマ以外残さない。
それでもこのラーメンは一口食べて速攻でトイレに流した。
そのくらい激マズだったのだ。
結局この日の夕飯はこのゲロマズラーメン一口のみとなってしまった。。
明日の朝食を大いに期待するとしよう。
▼次回記事(コッツウォルズ観光2)
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