今日も朝起きてから昼ごろまで家で過ごしていた。
▼前回の記事
ロンドンで居候をさせてもらっているYさんにオススメされて読んでいた本も、
イギリス最終日にして読み終えることができた。
この本、なかなか面白かったのでタイトルだけ載せておく。
13時すぎごろ。昼食を取りに家を出た。
今日はYさんオススメのフィッシュ&チップスを食べに行く。
ロンドンに1週間以上滞在しておきながら、未だに本場のフィッシュ&チップスを口にしていなかったのだ。
その店へは、これまたロンドン名物の真っ赤な2階建バスで向かう。
ロンドンでの我々の移動手段といえば徒歩か地下鉄となっていたので、
この2階建バスもこれが初めての利用となる。
最終日にしてロンドン名物を一気に2つも堪能できるとは嬉しいことだ。
というか、
この1週間我々はロンドンで何をやっていたのだろう? とも思わされる。。
2階建バスの運賃はオイスター使用で1回一律1.35ポンド(約179円)。
オイスターを使用しないと一律2.30ポンド(約305円)となる。
どちらにせよ、
地下鉄よりはお得な料金設定だが、速さで言ったらやはり地下鉄の方が早い場合が多い。
今回は運良く2階の一番前の席が空いていた。
2階からの景色は思っていたよりも高く、視界良好。
見晴らしがとても良かった。
トンネルや枝が飛び出し気味の木などを通過するときは、
1階じゃ決して味わえないであろうスレスレ感が味わえスリリングだった。
我々の乗ったバスはビッグ・ベンやロンドンアイなどの観光名所を通るルートだったので、移動しながらロンドン観光までできてよかった。
地下鉄よりも安いし、見晴らしのいい車窓から町を眺め観光もできる。
これならもっと2階建バスを利用しておけば良かったな、と少し反省した。
我々は完全にYさんの案内について行っているだけだったため、バスを下車した場所がどこなのかよく分からない。
とにかく下車した場所からまた10数分歩いて目的のフィッシュ&チップスを提供する店へと向かった。
道中このような形をした家々の道を通った。
その屋根の形はまるで工場のようで、
私の勝手な想像でこれは産業革命時代の工場跡を住宅にしているのだな、と判断した。
もちろん真相は定かではないが、
こうして勝手に想像し妄想を膨らませながら街を歩き気分を盛り上げることも大切なことなのではないだろうか。
もちろん、
妄想に浸りすぎてそれがあたかも真実であると勘違いしてしまわないように妄想と現実の線引きはきちんとしなくてはならないのだが。
テイト・モダンという近代美術館の近くにある目的地である店に到着したのだが、
いくら探してもそのお店の存在が確認できない。
Yさんは数ヶ月前にそこで食事をしたらしいので場所に関しては間違いなさそうだ。
おそらく閉店か移転をしてしまったのだろう。
結局そのお店でのフィッシュ&チップスは諦めざるをえず、
来る途中に見かけた看板に大きく『Fish&Chips』と書いてあった適当な店で食事をすることになった。
体調不良によりガッツリしたものをなるべく避けたい相方は、
スペインで食べることができなかったスパニッシュオムレツを6.45ポンド(約857円)で注文した。
私とYさんはフィッシュ&チップスのラージサイズを10.95ポンド(約1456円)注文。
他のお店の相場が大体15ポンド(約1995円)前後だったので、比較的安めの値段設定だった。
ちなみにタップウォーターは無料だった。
ところで、
フィッシュ&チップスのメニューを見ると『COD』とか『HADDOCK』とか『ROCK』とか『PLAICE』とか、いくつか選択肢があることに気づく。
最初はこれはどういう意味か全くわからなかったが、どうやらこれは使用する魚の種類なのらしい。
簡単に何の魚か述べると、
『COD』はタラ。
『HADDOCK』もタラなのだがCODよりも少し小ぶりなタラらしい。
大きさだけでなく、味もCODとは違いより繊細な味をしているという。
『ROCK』は小さなサメの一種。
『PLAICE』はカレイのことらしい。
他にもまだ種類があるらしいが、このレストランで提供していたのはこの四種類だった。
何でもフィッシュ&チップスの王道といえば『COD』になるらしく、その身は肉厚でとてもジューシー、値段も比較的安めということだ。
ちなみに私が頼んだのは『HADDOCK』。
タルタルソースは私の好みではないので、たっぷりと酢をかけていただく。
味の方はなかなか美味しかったが、Yさん曰くやはり最初に行こうとしていたところのほうが断然美味しいとのこと。
やはり味は値段に比例しているのか。
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昼食をとりながら談笑をしていると、時刻は15時30分を回っていた。
我々はこの食事の後にどこへ行こうか特に決めていなかったが、
Yさんの提案もありトラファルガースクエアのところにあるナショナル・ギャラリーという美術館へ行くことにした。
ここは大英博物館と同様入場無料で、有名どころとしてはあのゴッホの『ひまわり』が貯蔵されているらしい。
ゴッホの本場オランダで、その入場料の高さに怖気付き入場を断念してしまっていたゴッホ美術館の悔しさも有るので、我々は迷わずナショナル・ギャラリー行きを決めた。
夜には仕事に出かけなければならないYさんはナショナル・ギャラリーの目の前まで我々を案内してくれ、そこからその足で仕事場へと向かっていった。
本当に忙しい中良くしてもらい、感謝してもしきれない。
ナショナル・ギャラリー前には『PICK UP SOME CHALK AND GET CREATIVE』という一風変わったなんともクリエイティブなストリートパフォーマンス(?)が行われていた。
辺りを見渡しても一体誰がこのパフォーマンスの主催者なのか全くわからなかったが、
”世の中いろんな稼ぎ方があるんだなぁ”、と改めて思わされた。
美術館の中ではこのように絵画の前に座り込みスケッチをする人たちをちょくちょく見かける。
一瞬、”これは合法なのか?”と思ってしまったが、
よく考えてみれば私を含む多くの観光客がやっている絵画を写真で撮るという行為となんら変わらないことだよな。
ワンプッシュで記録に収めるか、ペンと紙を使用し自らの手でじっくりと記録していくかの違いで、その絵画をコピーしていることには変わりはない。
ミケランジェロの『マンチェスターの聖母』。
同じくミケランジェロの『キリストの埋葬』。
この2つの絵画は見てもわかるように未完成である。
今まで絵画の描き方についてなど考えたこともなかった私には、
色を塗って輪郭を整え、形ができたらさらにその上から細かい色を塗り重ね完成させていくという手法は予想外のものでとても印象深かった。
作品名を見てみると、『An Old Woman』となっていた。
もし老女がこの作品を見たら一体どう思うだろうか。
さて、肝心のゴッホの『ひまわり』はというと、
ひまわりが展示されているコーナーが閉鎖されていて現在は見ることができなかった。。
それを目当てできたのに、なんとも残念だ。。
しかしお土産コーナーにはたっぷりとひまわり関連グッズが売られており、
我々はそれを見て雰囲気だけでも味わうことに全力を注いだ。
オランダにいる時もお土産やさんに売られているゴッホ作品のレプリカを見ることでなんとか雰囲気を味わっていたのだが、
まさかここイギリスに来てまでこのような惨めなことを繰り返す羽目になるとは。。
どうやら我々はフィンセント・ファン・ゴッホさんにはあまり好かれていないみたいだ。
『ひまわり』がないということが分かれば、もはやこの美術館に長居する必要はない。
美術館を出たところから見えるトラファルガー・スクエアの眺めが綺麗だった。
ちなみにトラファルガーとは、1805年のトラファルガーの海戦に由来する。
トラファルガーの海戦はナポレオン戦争における最大の海戦で、
イギリスはこの海戦に勝利することによってナポレオンのイギリス本土上陸を阻むことに成功した。
中央にそびえ立つポールの上に立っているのはこの海戦でイギリス海軍を勝利に導いたネルソン提督の像である。
ネルソン提督の記念碑の麓へ行き、今度はナショナル・ギャラリーを眺めてみる。
いい感じの空のおかげもあり、こちらからの眺めもまた綺麗なものだった。
このライオンの像には登ることが禁止されているのだが、観光客たちはそんなの御構い無しにライオンの上に登り記念撮影をしていた。
その度に小柄な警備員が笛を吹き注意にやって来る。
そんなやり取りが繰り返し行われる中、我々はこの広場のど真ん中に座り込みしばらくぼーっとしていた。
ピカデリーサーカスでもそうしたように、
どうやら我々は大きな広場があればその真ん中に座り込みぼーっとすることが好きなようだ。
時刻が18時をまわったところで、我々はとりあえずピカデリーサーカス方面を目指し移動を開始。
その途中にあったティーショップに立ち寄り、お世話になったYさんへの感謝の気持ちとして紅茶を購入していった。
トラファルガーからピカデリーへ行く1本道の途中にあったこのティーショップ。
店内にはカフェがあり内装もおしゃれで、嬉しいことに試飲の種類が豊富。
特に何か買う予定がないとしても暇を潰すことができる、なかなかいい場所だった。
ピカデリーサーカスに着きテキトーに歩いていたら、
今まで行っていた日本スーパーではないもう一つの日本スーパーを発見した。
『JAPAN CENTRE(ジャパンセンター)』と書かれたこのスーパー。
どうやら規模はこちらの方がだいぶ大きめのようだ。
店内には握りはもちろん、巻き寿司や海鮮丼まで豊富な種類の寿司が売られていた。
ふと、ここを訪れている外国人(日本人以外の人)には一体何が売れ筋商品となっているのだろう?と思い、
しばらく外国人の買い物かごの中身を覗きまわってみた。
独自調査の結果、一番人気はやはり寿司。
寿司を売る店はヨーロッパ、特にイギリスに来てからはたくさん見かけたが、
ただやみくもに寿司を売っているわけではなく、そこにはそれだけの需要がちゃんと存在しているということがわかった。
ちなみにその次に多そうだったのは日本のカップラーメン。
もちろんこれらの統計はわずか数十分の間の私の目分量計測の印象によるものなので正確ではないと一応言っておく。
さらに店内には日本の雑誌、マンガ、ガイドブックなどまで売られていた。
雑誌やマンガは立ち読みできないように封がされていたが、
ガイドブックに関してはそれがなかったため立ち読みができた。
荷物になるのでガイドブックを持たない長期旅行者にとって、
ここは意外といい旅の情報収集の場所になるかもしれない。
先ほどの『外国人に人気な商品勝手にランキング』の第2位に輝いたカップ麺はというと、例えばマルちゃん麺づくりを例に挙げるとこの値段である。
麺づくり1個で3.15ポンド(約418円)。
日本で1個100円で手に入るとすれば、それは約4倍という法外な値段であった。
勝手にランキング1位の寿司も高かったが、それでも外国人はそれを買うのである。
もう一つ日本との価格差にびっくりしたものとして豆腐が挙げられる。
日本では安ければ1丁50円ほどで購入できてしまう豆腐がこの値段。
1番安そうなやつで2.84ポンド(約320円)。
日本の約6倍以上。
それでも豆腐は海外でも健康食品として重宝されているらしく、これまた外国人はこれを買っているのである。
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日本スーパーを出た後は、少し中華街を寄り道してからビッグ・ベンへと向かった。
1週間近くロンドンに滞在していたにもかかわらず、我々はビッグ・ベンの夜景というものをまだ拝めていなかった。
ビッグ・ベンは夜の方が雰囲気がある。
今日の終わりに寒さと疲労に耐えながらもここまで歩いてきてよかった。
時刻が20時を示すと、ビッグ・ベンの鐘は日本の学校のチャイムの音色を奏で始める。
ちょうどいいタイミングだったな。
ビッグ・ベンを目の前にし、
私はiPodに入っているディズニーアルバムの中からピーターパンのセリフ入り音楽を再生した。
音楽を聴きながら、
”ピーターパンやウェンディーたちはこのビッグ・ベンの長針からロンドンの夜空に飛び立ちネバーランドへと向かって行ったのかぁ”
と、夜空を見上げ1人ピーターパンの世界に浸っていた。
いや、相方も道連れにしたので2人でか。
ビック・ベンの反対っ側にあるロンドンアイもその姿を夜バージョンへと変貌させていた。
レインボーに輝きなかなか綺麗だ。
ロンドンアイは日中に見るよりも、間違いなく夜に見た方がいいと思った。
21時ごろ家に帰宅して晩御飯を食べた。
晩御飯は近くのスーパーで購入したパイナップルの詰め合わせ1・6ポンド(約212円)とバナナ1本0.2ポンド(約26円)。
最近はもっぱらバナナとパイナップルが私の定番メニューとなりつつある。
その理由は最近読んでいる体調管理系の本が影響している。
簡単にその内容を言うと、、
体内デトックスのためには消化のいいものを摂取する必要があり、
食べ物の中で最も消化にいいものがフルーツだという。
さらにフルーツは肉などの他の食品と一緒に摂取してしまうと胃の中で酸化が起きてしまい逆に体に良くないらしい。
そのため、フルーツをとるなら他のものはとらずにフルーツだけをとるのがいいのだそうな。
フルーツのみで十分な栄養が摂取できるのか?
という疑問に対しては、
現代人は栄養不足というよりもむしろ栄養過多傾向にあるらしく、
現代の大体の病気は栄養の摂りすぎが原因で起きているらしい。
なので栄養を摂取するということよりも、
いかに無駄な栄養を摂らないようにするかに重点を置くことの方が大事なのだとか。
善悪問わず様々な食品が溢れていて、
生活習慣病という言葉も一般的になっている現代社会を考えれば、確かにその通りかもしれないと納得してしまう。
他にも色々と理論的な説明が書かれていて、
なかなか面白いと思ったので私自身早速実践してみようということで最近の食事はフルーツのみになりがちなのだ。
おそらくロンドンを離れて環境が変われば、その習慣も三日坊主的な結末を迎えることは容易に想像がつく。
しかしだからと言って本を読んだだけで終わりにせず、
すぐにできそうなことはなるべくやってみる癖をつけるためにも今回のフルーツ生活は実践されているのだ。
それに、環境が変わっても意外と続けられるかもしれないしな。
話はそれたが、
明日は10時55分にカナダのバンクーバー行きの飛行機に乗る。
ついに7月頭から3ヶ月近く滞在したヨーロッパの地とも別れを告げる時が来た。
家を出るのは余裕を見て7時30分ごろを予定している。
▼次回記事(ガトウィック空港ラウンジへ)
▼アメリカ横断まとめ【完全版】