カントリーミュージックの聖地テネシー州ナッシュビルから南に歩を進めている我々。
現在アトランタ郊外のデイズインにて1泊中。
▼前回の記事
▼アメリカ横断まとめ【完全版】
朝8時起床。
朝日を浴び気持ちのいい朝を迎えるも、閉鎖中のプールがなんだか残念。
8時30分頃には朝食会場へと向かった。
朝食は毎度おなじみトースト、シリアル、ワッフルを中心としたアメリカのモーテルの定番メニュー。
もうさすがにこの手のメニューには飽きてきたな。
部屋に戻り、11時のチェックアウトまで部屋でのんびりと過ごした。
移動の自由を獲得したこのレンタカーの旅では、
朝から特に予定が無い限り基本的にチェックアウトギリギリまで宿で過ごす。
バスや電車の時間を気にしなくていいし、荷物も長時間担がなくてもいい。
好きな時に好きなところへ行ける。
本当、レンタカー旅は自由度が高くストレスフリー。
高い金を支払った対価を、今の所しっかりと感じることができている。
11時前。
チェックアウトを済ませアトランタの町へ向けて車を走らせる。
デルタ航空やコカコーラ、CNN(アメリカのニュース放送局)など、
数多くの大企業の本社が集結しているアトランタは、
アメリカ国内だけにとどまらない国際都市として発展している。
中でもハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港は
発着数・利用者数において世界第1位。
『世界一忙しい空港』と言われている。
ちなみに、
2015年における同空港での発着回数は88万回以上、利用者数は1億人以上。
東京国際空港(羽田空港)は発着数43万回で19位、利用者数は7500万人で5位。
宿からアトランタ市内へ行く道沿いにその世界一忙しい空港はあった。
運転中、いったい何機の飛行機を見ただろうか。
上空を頻繁に飛び交っている飛行機が嫌でも目に入る。
同じ視界の中に2機以上飛行機が飛んでいるのも当たり前。
この道を通っていて飛行機を見ないことの方が難しい。
さすが、世界一忙しい空港。
もし私が空港勤務の仕事をしていたら、こんなに忙しなさそうな空港では絶対に働きたくないな、と思った。
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宿を出てから約30分。
11時30頃アトランタの中心地に到着した。
ワールド・オブ・コカコーラ、CNNセンター、ジョージア水族館、センテニアル
オリンピック公園などの大きな見所は一箇所に密集している。
なのでそのエリアで安い駐車場を探し、街を車で流した。
途中、大型トラックが狭い道でバック車庫入れに悪戦苦闘をしていて大渋滞が起きていた。
工事現場のおっちゃんたちとそこでトラックの奮闘を見守ること十数分。
これはもう埒があかないと判断した私は、進路を変更し回り道をした。
ぐるっとその辺を一周してまた同じ場所に戻ってくると、
トラックはまだ車庫入れを頑張っているではないか。。
歩道に生えている木にバシバシ接触しながらも小刻みにハンドル操作を繰り返している。
その後一体何分この車庫入れ劇場は繰り広げられていたのだろうか。。?
さすがにその劇場を最後まで見届ける忍耐強さはなかったので、再び回り道をしてその場を去った。
その後も安いパーキングを探し求め街中を20分ほど車で走り回った。
そしてジョージア水族館の西側のマリエッタストリート沿いに黒人のにいちゃんが勧誘している5ドルのパーキングを発見した。
▼駐車場の場所はこの辺
”5ドルと言っても、何時間で5ドルなんだ?”
チケット販売機で値段を確認しようと、とりあえずパーキングの中へ入った。
すると勧誘の黒人の兄ちゃんがこちらまでやってきたので、
『何時間で5ドル?』と聞く。
すると、
『6時間で5ドル(約515円)』だという。
『6時間か、十分だな。』
私は思わずそう口ずさんだ。
アトランタ観光など数時間あれば十分だろう。
前回ナッシュビルの時にも紹介したが、
アメリカのパーキングは先にこのようなチケットを購入して、
それをダッシュボードの上に置いておくというシステムが一般的。
つまり偵察に訪れるスタッフに見つかりさえしなければ無料で停めれてしまう。
訪れるつもりはないジョージア水族館は軽くスルー。
訪れたのはその隣にある
ワールド・オブ・コカコーラ(以下コカコーラ博物館)。
銅像の人が1886年にコカ・コーラを発明したドクター・ジョン・ペンバートン。
彼の職業は薬剤師で、コカ・コーラも発明当初は薬用目的で飲まれていたという。
このコカコーラ博物館への入場は有料。
料金は大人1人16ドル(約1648円)。
開館時間は10時〜17時まで。
コカコーラをはじめとする炭酸飲料が嫌いな私は、
わざわざ16ドルも払って入場しようという気にはなれない。
博物館に併設されているコカコーラ・ストア には無料で入れる感じだったので、
ここへは立ち寄った。
店内にはTシャツ、キャップ、パンツ、タンブラー、キーホルダー、ぬいぐるみ、
などなどなど。
コカコーラグッズが盛りだくさん。
これはコカコーラファンにはたまらないだろう。
実際、コカコーラファンではない我々もこのポップで味のある洒落たデザインのグッズたちにちょっと魅了された。
(ファンどころか、私は炭酸飲料が嫌い。)
これは、見ているだけで楽しい。
油断してたら何か1品くらいは買ってしまいそうになる。
『コカ・コーラ』というブランドの威力をすごく実感した。
久々に湧き出てきた購買意欲を必死に抑えながら、ここでのウィンドウショッピングをしばし楽しんだ。
このコカコーラショップはコカコーラ博物館の出口に位置しており、
店内から博物館最後のエリアの様子を垣間見ることができた。
そこでは世界各国のコカコーラ製ドリンク100種類以上が飲み放題だという。
炭酸飲料が飲めない私にとっては全く興味のないサービスだが、
この時はコカコーラショップでテンションが上がっていたこともあり、少し行ってみたいな、と思った。
今思うと、16ドルくらい払って博物館を見学しといてもよかったかな。。
13時。
コカコーラ博物館(のショップ)を出たら昼食をとるためあたりをうろつく。
アトランタダウンタウンには高さ約60メートルの観覧車があった。
しばらくあたりをうろついても、なかなか良さげな食事処を見つけられない。
そんな中、
『JUST AROUND THE CORNER』という、その名の通り交差点の角にあったファストフード店に入った。
レジでまずオーダーと会計を済まし、この狭い店内で出来上がりを待つというスタイル。
外にも席があったので店員に一言言えば外で待っていてもいいだろう。
レジ横に"TIP"と書いたチップ入れが置いてあったことに少し驚く。
”このような形式のファストフード店でもチップを要求するのか!?”
と、アメリカのチップ文化の根強さを感じた。
ちなみに、我々はこの時チップは払っていない。
待っている間地元の客の会計の様子を観察していたが、全員が全員払っている様子ではなかった。
レストランではほぼ100%の人がチップを払っているだろうが、
こういう店の場合実際どのくらいの人がチップを払っているのだろう?
私が注文したのはTHE BASIC CHEESE STEAKEというサンドウィッチ6.53ドル(約672円)。
ホットドッグのようなパンに焼きたてのステーキ、チーズ、トマト、キャベツなどの野菜を挟んだ一品。
サイドにはフライドポテト。
注文を受けてから肉などを焼き作り始めるので出来たてホヤホヤ。
これで6ドル台ならまぁ許せるかなといった感じ。
相方もサンドウィッチ的なのを想像して何かを頼んだらしいが、
出てきた商品はチキンとポテトという何とも寂しいものだった。
これには相方のテンションも少し下がり気味。
しかも値段は私のものよりも高い。
腹を満たしたところで向かったのはアメリカの大手ニュース放送局、CNN。
CNN本社ってアトランタにあったんだ。
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これがCNN内部。
さすが 世界200以上の国や地域で視聴可能な国際的報道番組の放送局本社。
大きな地球儀や世界各国の国旗が飾られた天井吹き抜けの大ホールに圧倒された。
くるっと周りを見てみると、
どうやらここはフードコートになっておりたくさんのファストフード店が軒を連ねていた。
外を探してもなかなかごはん屋を発見できなかった我々は
”ここでで食べれるじゃん!” と軽くショックを受けた。
JUST AROUND THE CORNERでの昼食に満足していた私のショックは正直それほどだったが、
そうでなかった相方のショックは本物だっただろう。
入り口からこの大ホールまでは無料で入場できるが、
さらに内部に入っていくにはツアーに申し込まなければならない。
ツアーチケットは大人1人16ドル(約1648円)。
ここでもコカコーラ博物館同様、ギフトショップでのウィンドウショッピングを楽しむ。
コカコーラ博物館の時ほどではなかったが、
ここでも観光地現場独特の雰囲気は我々の購買意欲を掻き立てる。
こういう時は、
『なんでこんなモノ買っちゃったんだろう。。』
と購入を後悔している自分の姿をイメージしてこの購買意欲を制御することに努めるのが得策だろう。
昨日たっぷり休んだはずなのに、なぜかここで相方には強烈な眠気が襲ってきたらしい。
しばらくテーブルに顔を伏せて仮眠を取っていた相方に、背後から警備員が寄ってきた。
『ここで伏せるのはやめなさい。』
と相方の肩をつつき注意を入れる警備員。
寝ぼけまなこの相方は何を言われているのかわからず戸惑っていた。
相方が起き上がると警備員はまた自分の持ち場へ戻っていった。
なんで伏せたらダメなんだ。。?
CNN内には最近世間を賑わせているアメリカ大統領選挙のポスターがドカンと貼られていた。
自然な笑みを浮かべながらもそのシワの多さから体調不良問題のイメージが拭えないヒラリー・クリントンと、
さながらボクシングタイトルマッチのポスターを思わせる鋭い目つきのドナルド・トランプ。
このポスターの両者の表情からはどうしても"善のヒラリー悪のトランプ"という印象を受けてしまう。
この時はまさかトランプさんが勝利するとは思っていなかった。
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CNNの無料部分を一通り観た後は、
目の前にあるセンテニアルオリンピック公園に訪れた。
ここは1996年夏に開催されたアトランタオリンピックの記念公園。
アトランタで開催されたことを記念する公園というより、
近代オリンピック開催100周年を記念してつくられた公園という認識の方が正しい。
それゆえ日本語では『100周年オリンピック公園』と呼ばれることもしばしば。
公園内には五輪のロゴ型の噴水がある。
子供達がこの噴水で水遊びをして楽しんでいる様子をしばらく眺めた。
さらに公園内には近代オリンピックの父、
ピエール・ド・クーベルタン男爵の立派なモニュメントが飾られている。
彼が近代オリンピックを提唱したことで国際オリンピック委員会が設立され、
1896年の第1回アテネ大会開催につながった。
『オリンピックは参加することにこそ意義がある。』
という名言は彼が放った言葉として認識されがちだが、
実はその言葉を最初に考え出し放ったのは別の人物である。
その言葉に感銘を受けた彼がそれを引用して演説をしたところ、
たちまち”クーベルタン男爵の名言”として世界中に広まってしまったらしい。
キング牧師生家やデルタ航空博物館など、
アトランタにはまだまだ魅力的な観光地はいくつかあった。
しかしオリンピック公園を見学し終えたあとはすぐに駐車場へ向かいアトランタをあとにした。
長期旅行の場合は "本当に行きたいところ" にお金をドッと使うべきで、
『せっかく来たならちょっと行ってみよう』などという考えの下での出費はできるだけ避けたい。
(もちろんそれは出費の額に左右されるが。)
これはすべての人に当てはまる考えではないが、
少なくともそれほど多くの予算を持ち合わせていない我々にとってはこの考えを基本スタイルとして持っておく必要がある。
取捨選択が大事ということだ。
15時30分にアトランタを出発。
本当はアトランタから東に約4時間進んだところにあるノースカロライナ州シャーロットという町で、
その地へ学会で訪れているというヴェネチアで出会った大学院生リョータ君と再開を果たしたかった。
しかし、お互いの予定がうまく合わず今回はやむなく断念。。
残念。。
そうなると、
進路はインターステイト75号線を南下してフロリダ方面を目指すことになる。
途中休憩で、DOLLAR TREE(ダラーツリー)という100円ショップのようなところに訪れた。
ダラーツリー店内は悲惨な状態だった。。
これで通常営業しているのだからすごい。
日本ではありえない光景だ。
ここで旅中何か書くための自由帳を1冊1.07ドル(約110円)で購入した。
その後、ダラーショップの隣にあったウォルマートにも立ち寄った。
バナナが1ポンド(約453g)48セント(約49円)で売っていた。
シカゴからナッシュビルへ移動するときに寄ったウォルでは
1ポンド52セントだったので、若干物価が下がっている(バナナに関しては)。
やはり南に進み温暖な気候になると南国フルーツバナナは安くなるのか?
19時を回った頃。
給油のためにガソリンスタンドへ立ち寄る。
そろそろガソリンメーターを読み満タンまでの給油金額を推測できるようにならないといけないな、と思った私は、
半分ほど減ったガソリンメーターを見て20ドル分給油すればちょうど満タンくらいになるだろうと予想した。
結果は写真の通り
8.275ガロン、18.44ドル分入れたところで満タンになってしまった。
悔しいが、ニアピンだったのでまあ良しとしよう。
ちなみにここは1ガロン2.229ドル(1リッター約60円)。
運転途中、
フロリダ州オーランドまでのルートをこのまま75号線を通り内陸部を行くか、
それとも16号線に乗り換えて海沿いを行くかで悩んでいた。
結果、地図上で見るとしばらく大きな街がない75号は避け、
ちょうどいいくらい進んだところにサバンナというそこそこ大きそうな街がある16号を通ることに決めた。
(街の規模はグーグルマップを拡大した時に表示されるかされないかを判断基準にしている。)
しかしこの法則は万能ではないらしく、
到着したサバンナという街は予想以上に小さな町だった。。
16号線は自然とサバンナの町の中心部へとつながり、気づけばハイウェイを降りてしまっていた。
しかもこの降りたところは全然人気がない。
駐車場付きのスーパーやマックはおろか、車中泊を試みれそうな場所が全然見当たらない。
仕方がないので少し離れたところにあるウォルマートまで移動した。
ちなみにナビは全て相方がマップスミー、グーグルマップ、navmiiを駆使して行ってくれる。
22時40分ごろ。
サバンナ郊外にあるウォルマートに到着。
私はここでサラダを4ドル(約412円)で購入。
今日の晩飯となるものだったので、気に入っている2.98ドルのサラダよりも大きいものを選んだ。
しかしその考えは裏目に出る。
味がイマイチなうえに、量が多いので途中から食べるのが苦痛になってきた。。
量が普通ならまだおいしい状態で完食できていたかもしれない。
完全にミスった晩飯となってしまったが、その気持ち悪さから腹が膨れたことに間違いはない。
もうこのサイズのサラダは買わないと心に決め、今晩はこのウォルマートの駐車場に一泊する。
明日にはフロリダ州オーランドに到着する予定。
まわりきるのに1週間以上必要だと言われるほどバカでかい
ウォルトディズニーワールドにも行く予定だが、
何日後に行くのかはこの段階では全く決まっていない。
▼アメリカ横断6日目までのルート★
デトロイト→シカゴ→ナッシュビル→アトランタ→サバンナのウォルマートで車中泊。
▼次回記事(みんな大好きディズニーワールドへ)
▼アメリカ横断まとめ【完全版】