ルイジアナ州ニューオリンズからテキサス州ヒューストンへ。
およそ350マイル(560㎞)の夜間ドライブを敢行し、
昨夜のうちにヒューストンまであと1時間足らずの場所まで歩を進めていた。
▼前回の記事
▼アメリカ横断まとめ【完全版】
ヒューストンが私にとって特別な場所だというのは前回の記事で軽く説明した。
まぁそれは6年半前、私の初の一人旅の地がヒューストンだった、というだけのことなのだが。
でもそれだけのことでも、
私にとっては近づくにつれニヤニヤが止まらなくなるくらい思い入れがある土地なのだ。
なぜ初の一人旅の地にヒューストンを選んだのか?
それは決して私が筋金入りの宇宙マニアだったからというわけではない。
その理由は、
当時日本で流行していたマクドナルドのテキサスバーガーを本場テキサスで食べるため。
それが最大にして唯一の理由だった。
強いて言うなら、
私の好きな海外芸能人ヒラリー・ダフの出身地がヒューストン、
という事実も、当時の私を大きく後押ししていた。
今振り返ると、
よくそんな理由で学校を休んでまで一人で行ったな、と思える。
しかしそれらの理由は当時の私を動かすには十分なものだった。
朝7時40分。
テキサス州の某マクドナルドの駐車場で目を覚ます。
とりあえず目の前のマクドナルドで朝マック。
私はベーコンエッグチーズビスケットとハッシュドポテトとコーヒーSサイズのセットを税抜き3.99ドル(約410円)で購入。
セットを頼むとは、私にしてはなかなかの贅沢な朝飯だ。
このあとさっそくヒューストンへ向かうわけだが、
ヒューストンでは実に5日ぶりにちゃんとした宿泊施設に泊まる予定。
相方はもちろん、さすがに私もそろそろあったかいシャワーを浴びたい。。
朝食後、マクドナルドWi-Fiを利用してホテルを検索。
しかしなぜかWi-Fiが途中で突然使えなくなったので、近くにあったバーガーキングに場所を移した。
私の記憶通り、バーガーキングにも無料Wi-Fiが飛んでいた。
ここでお目当てのホテルを予約し、車に乗り込みエンジンをかけ出発
しようとしたその時、
バーガーキングから出てきたアジア系のおじさんに声をかけられた。
彼は韓国人で、自らをアンディーと名乗っていた。
アメリカに住み始めて9年ほどが経っているという。
9年も住んでいる割には、彼の英語はお世辞にも上手とは言えないものだった。
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アンディーは我々に興味を持ったらしく、
我々がエンジンをかけて出発寸前だということは御構い無しにどんどんと質問を投げかけてくる。
これからヒューストンへ行く予定で今宿を探していたことを伝えると、
『それなら私に任しておけ』、と言った感じでどこかへ電話をかけ始めた。
『たった今ホテルは抑えたんだ。』
という我々の話をちゃんと聞きもせず、
彼は友人が営むゲストハウスへ電話をかけ1泊何円で泊まれるのかを聞いてくれていた。
言われた値段が少々高かったので断る意味も込めて『高い。』と言うと、
彼はなんと値段交渉をし始めた。
”アンディー。。”
こちらが『大丈夫だ』と言っても、
相変わらずの『任せておけ』といった表情で交渉を続けるアンディー。
”アンディー、、もういいからやめてくれ。。”
しかし結局値段交渉に失敗した様子で、私はすかさずもう宿は予約済みなことを改めて説明した。
『そうだったのかぁ』といった様子のアンディー。
”だからさっきから言ってんじゃん!”
そして、
『私もヒューストンに住んでいるから、何かあったら連絡をくれ。』
と連絡先をメモしてくれた。
そこまで世話を焼いてくれたのに、
『それならうちに来い。』
という、我々が旅の中で1度は聞きたいフレーズはここでも聞くことができなかった。
まぁ、そのようなお誘いがあったとしても、この時はすでに宿を確保済みだったので丁重にお断りしなければならなかったのだが。
8時ごろ。
先にバーガーキングを出発したアンディーの車を抜こうか抜かまいか気を使いながらの運転をしばらく続け、40分ぐらいで目的の宿にたどり着いた。
今回予約した宿は、私が前回ヒューストンを訪れた時に泊まったモーテル。
ヒューストンで泊まるなら是非とも思い出のホテルに泊まりたい、と考えてわけだ。
しかし値段を調べると1泊1人4000円弱という少々お高めな値段。
もっと安い別のホテルに泊まるべきかいなかを悩んでいたが、
結果、今朝バーガーキングの前でその思い出のモーテルを予約したのだ。
インターステイト10号線を降りると見覚えのある景色が。
懐かしくて、私だけテンションが上がる。
8時50分くらい。
Super 8 Houston/I-10/Federal Road(スーパー8ヒューストン/I-10/フェデラルロード)に到着。
料金は2人で8053円。1人1泊4026円計算。
朝食、Wi-Fi、駐車場付き。
6年半ほど前。
まだ何もわからなかった私は『モーテルとは何なのか?』ということも知らずに、
ヒューストン中心地から程遠いこの宿に1週間近くも滞在した。
もちろんその時は車など運転しておらず、
公共交通機関と自分の足のみで移動をこなさねばならない状況だった。
まさかまたこの場所に、しかも今度は彼女を連れた世界一周として訪れるとは。。
あの時には思いもよらなかった。
本当に、人生何がどうなるかわからない。
ヒューストンはNASAスペースセンター以外、特に大きな観光名所を持たないビジネスシティー。
私はNASAには前回来た時に行っているし、相方もNASAには興味がなさそうな様子。
となると、
ヒューストンでの目的はひたすらホテルでゆっくりして今までの汚れを落とし、そして疲れを癒すことに定まっていた。
私の古い記憶よりも数倍綺麗だったロビーで軽く思い出に浸ったら、
受付へ行きダメ元でもうチェックインは可能か聞いてみた。
毛染めの最中だったらしく、頭にカラー剤をつけたままのおばちゃんが受付へ出てきた。
私が前回来た時からいる人に間違いなさそうだった。
私は覚えているが、もちろんむこうは私のことを覚えているはずがない。
まだ午前9時前。
案の定部屋はまだ準備できていないと。
部屋が準備できるまでロビーで待機させてもらった。
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9時30分ごろ。
昼飯にも出かける予定はないが、せめてスーパーにでも行って食料を買っておこうと一旦宿を出た。
平屋、広い庭、随所にパンプキン。
これぞアメリカの家といった風景を楽しみながら近くのスーパーへ向かう。
今回は定番のウォルマートではなく、
ご当地スーパー的匂いがプンプンする『FOOD TOWN』というスーパーへ。
さすがテキサス。
いろんな種類のサボテンが食用として売られている。
スーパーで売られている肉がとんでもなく安いと気づき始めたのはここテキサスあたりからだろうか。
この2.84ポンド(約1.29㎏)もある骨つき肉が9.91ドル(約1020円)。
質がどうなのかはわからないが、
これを買ってキッチンで焼いて2人でシェアして食べれば、
1人500g弱のステーキを500円ほどで食べられることになる。
これはたまらん。
このフードタウンで
クリスタルガイザー1ガロン(約3.78リットル)を0.88ドル(約90円)、
りんご2つを0.93ドル(約95円)、
洗濯洗剤を0.89ドル(約91円)、
ウェットティッシュを1ドル(約103円)
で購入。
税金を加えたトータルは3.86ドル(約397円)。
スーパーでの買い物を終え、
帰り道にガソリンを15ドル(約1545円)分で7.735ガロン(約29.2リットル)で給油。
1ガロン1.939ドルだったので、1リッター約0.51ドル(約52円)。
メキシコが近いおかげか、
テキサス州ではガソリンが今まで一番安く、1ガロンで2ドルを割るところが多い。
洗っても洗ってもすぐに汚くなるこの車。
セルフ洗車道具があるところではこまめに磨いていく。
10時30分ごろ宿に戻った。
もちろんまだ部屋は用意できていない。
ここからはひたすらロビーに居座り、
朝食用のコーヒーを飲みながら部屋が用意できるのを待つ。
11時過ぎごろ。
『部屋の準備ができたよ。』と、スタッフが声をかけてくれた。
まさかこんなに早くチェックインできるとは思わなかった。
さすがにロビーに居座る我々のプレッシャーを感じ取ったのか。
さすがに部屋は前回とは違う号室だったが、作りは同じなので再び私に懐かしさが襲いかかる。
とりあえず溜まりに溜まった洗濯物を一気に洗濯機に放り込むことに。
さすがにこの量の手洗いはきつい。
その前に、およそ5日ぶりとなる温かいシャワーを恵みの雨を浴びるが如く存分に浴びた。
(ビーチにあった冷たいシャワーなら3日前に浴びている。)
こんなにシャワーが気持ち良く感じることもそうない。
私は普段はワンシャンで済ませるのだが、この時はさすがにツーシャンした。
お互いがシャワーを浴び終えたら、溜まった洗濯物を1階にある洗濯機へと運んだ。
前回は『入るぞ』と意気込んでいたものの結局は入らなかったこのプール。
今回もまた入らずに終わってしまいそうだ。。
洗濯機はプールサイドの扉を開けたところにある。
料金は1回1.5ドル(約154円)。
クォーターコインしか使えない様子だったので受付で両替をした。
クォーターコインを6枚指定の位置にセッティングし、
ガシャンッ とこの出っ張った部分を中へ押し込む。
日本では見たことがない変わったコインの入れ方だ。
洗濯物を回している間は部屋にこもり思い思いの時間を過ごした。
先日アービーズの駐車場に置き去りにされたクマのぬいぐるみもここで入浴させた。
洗濯物が出来上がったら部屋に干す。
部屋に洗濯紐を吊るすのは思いの外難しく毎回苦戦するが、
いつも強引な方法でなんとか吊るすことができている。
一通りやるべき作業を終えたら、今度は自らの身体を癒す時間。
再び、それぞれが思い思いの時間を過ごす。
夜になったら夕食としてテキサスステーキを食べに行く予定。
どこのステーキ屋さんへ行こうか、調べているだけでもよだれが出てきそうだ。
▼次回記事 (テキサスの有名ステーキハウスへ)
▼アメリカ横断まとめ【完全版】