今日は、世界一周旅の記念すべき100日目。
そんなことなど全く知らずに今日という日を迎えたのは確か朝の10時ごろだっただろうか。
▼前回の記事
十分に厚着をして向かったのは、
昨日、オーロラ鑑賞キャビンでツアコンのお姉さんに教えてもらった地元でも人気のレストラン、『BULLOCKS BISTRO』。
なんでもその人気度は相当なもので、
開店前に行かないと行列に並ぶ羽目になってしまうこともしばしばらしい。
だからと言う訳ではないが、体を温めるためにも少し走ってレストランに向かった。
そんなことより、今日天気悪いな。。
イエローナイフの街は新市街と旧市街の地区に分かれているのだが、
このレストランはオールドタウンと呼ばれる旧市街地区に位置する。
我々の宿の目の前を通るメインストリートを東に向かって進むこと約20分。
オールドタウンに入ってそのまま少し進み、
メインストリートを左方向に少し外れたところにBULLOCKS BISTROはあった。
青い小屋のような建物が目印だ。
すでに10人近くの人が並んでいる。
我々の前に並んでいたのは、なんと地元の警察官だった。
▼BULLOCKS BISTROの場所
12時になると、ブロンドの髪を後ろで束ね、鼻ピアスをつけた元気のいい奥さんが出てきて、威勢良く客を店内に招き入れた。
並んでいた客が一斉に流れ込むと、店内はすぐに満席になった。
店内に用意されている日本語メニューは、この地を訪れる日本人の多さを物語る。
何やらごちゃごちゃしているが、要は魚か肉かということ。
肉だとバッファローのステーキが食べれて、それはイエローナイフの名物になっているっぽい。
普段なら迷わず肉をオーダーするところなのだが、この時は北極イワナのグリルを注文した。
昨夜ツアコンのお姉さんがこのメニューをオススメしていたということもあるが、
どういうわけかこの時は肉より魚が食べたい気分だったのだ。
正直、今思うと値段も同じだし、バッファローのステーキを食べておけばよかった、と少し後悔している。
オーダーを終えるとまずはパンがサービスで出される。
自家製パンで、量もそこそこ多いので嬉しい。
パンを食べながら満席状態の店内を眺める。
壁だけでなくキッチンの換気扇やボイラーなどにも写真やステッカー、ポスターなどが張り散らかしてある。
そうこうしているうちに、目の前のカウンターいっぱいに大皿が並べられ、
シェフが豪快にサラダやポテトを大皿に盛り付けていく。
出来上がった順番にメイン料理を皿に盛り付け、ホール担当である威勢のいい奥さんがそれをテーブルに運んで行く。
しっかりと言葉で確認し合いオーダーをさばいていくキッチンとホールのチームワークは、目の前で見ていて非常に気持ちのいいものだった。
それにしても、この2人は親子かな?
この2人の他にもう1人若い男がたまにホールを手伝っていたが、彼は次男か?
(勝手な妄想)
オーダーしてから30分かからないくらいで我々の料理も運ばれた。
目の前のカウンターに並べられていた他のお客さんの料理がどれもボリューミーなものだったので期待していが、我々の北極イワナのグリルはそれらよりも少し小ぶりなものだった。
色はピンクで味は焼き鮭。つまり見た目も味もサーモンそのものだ。
一瞬、オーダーを間違えられたかと思ったが、よく考えてみたらイワナがどのような味の魚なのか全く知らない。
ひょっとしたらこれは本当にイワナで、イワナとはサーモンに限りなく近い見た目と味を持つ魚なのかもしれない。
この魚とサーモンとの違いをどうにか見つけ出そうと努めながら食事を続けたが、結局何も見つけれないまま完食してしまった。
これなら少し値段の安いトラウト(マス)のグリルにしてもよかったのかなぁ。
このような点からも、後になって”バッファローを食べておけばよかった。”と後悔したのだった。
ちなみに会計は自己申告制で、レジに行って何を食べたかを口頭で伝えお金を払う。
よほどお客さんを信頼していないと、このような会計の仕方はできない。
(まぁ、イエローナイフという小さなコミュニティー内ではそんなことをするような人はいないのだろうが。)
会計にはクレジットカードも使用でき、41.95カナダドル(約3315円)を支払った。
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店の前には新たな行列ができていることを想像しながら外に出ると、
そこには列どころか待っている人すらいなかった。
行列の噂は開店前のものなのか?
それとも今日は客入りが本調子ではないだけか?
まぁそんなことは置いといて、
食事を済ませて向かったのは近くにあるTHE ROCK という展望台。
展望台からは世界第10位の広さを持つグレートスレーブ湖のほんの一部が見渡せる。
世界10位というその面積は28568㎢。
ピンとこないので日本で1番大きな湖である琵琶湖を例に出すと、琵琶湖の面積は669㎢。
グレートスレーブ湖は琵琶湖の約43倍の大きさということになる。
もう少しわかりやすい比較を挙げると、
グレートスレーブ湖は四国の約1.5倍の大きさだという。
そんなバカでかい湖にはよく見ると家が浮いていた。
家を建てる土地などいくらでも余っているように見えるイエローナイフで、なぜわざわざ水の上に家を建てたのだろうか?
展望台を降りたら、
道沿いのところどころにあるイエローナイフのアートな部分を見ながら宿に戻った。
さて、ここからは本当にやることがない。
唯一思いつく観光といえば、ツアコンのお姉さんに教えてもらったダイヤモンド店見学くらい。
なんでも達者な日本語を話す中国人の店主が人懐っこい接客をしてくれて、ダイヤモンドの試着も可能とのこと。
しかしそのダイヤモンド店見学は、その時の私を外出させるにはあまりにも魅力に欠けるものだった。
結局夜のオーロラ見学まで私はホテルで本を読んだり共用パソコンをいじったりしてテキトーに過ごした。
相方は昨日訪れたビジターセンターへもう一度出かけ、
イエローナイフのスタンプを押したり、アウトドアショップやショッピングモールへ出かけたようだ。
21時50分。
昨夜とは違うお姉さんが我々を迎えに来た。
その人は我々がイエローナイフに到着した時に空港送迎をしてくれたお姉さんだった。
今朝から続く曇り空は一向に良くなる気配はなく、結局そのままの天気で夜の鑑賞時間を迎えてしまった。
ツアコンのお姉さんが、
『イエローナイフの天気は変わりやすいですからまだ分かりません!みなさんオーロラが見れることを祈りましょう!』
とツアー参加者の奮起を促すのも虚しく、
結果的にこの日晴れ間が現れることは1度もなかった。
それはすなはち、この日オーロラは1度も姿を現さなかったということになる。
記念すべき世界一周100日目を派手にオーロラで彩ることをできなかった。
そんな中深夜2時のツアー終了までキャビンで何をやっていたかというと、
ひたすらオーロラに関するビデオ鑑賞会が続いていた。
スープとココアをすすりながら、大沢たかお主演のNHK制作のドキュメンタリーを鑑賞。
そのドキュメンタリーに出てきたオーロラの現地案内人みたいな人が、
まさに今日我々をホテルからこのキャビンまで運んでくれ、このオーロラツアーのオーナーでもあるグラント・ベックさんだった。
彼は犬ぞりの世界大会でチャンピオンに輝いた経歴を持つというその世界の有名人らしい。
彼と話す機会はなかったが、そんな有名人が目の前にいるということだけでどこか嬉しい気分になった。
はじめは静かに着席してドキュメンタリーに集中していたツアー参加者たちだが、
上映が終わる頃には皆散らばって各々自由な時間を過ごしていた。
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オーロラ鑑賞2日目。
オーロラの気配すら感じ取れなかったというのは正直悔しいが、
昨日そこそこの規模のオーロラを見れていたので
『まあしょうがない。明日もあるし。』
と、思いのほか余裕な気持ちがその悔しさを勝っていた。
明日はオーロラ鑑賞最終日。
昨日のようなオーロラ大爆発でこの高額出費の地イエローナイフを締めくくりたい次第である。
それより夜のオーロラツアーまで何をして過ごそうか。。まずはそこからだ。
▼次回記事(オーロラ鑑賞3)